柏で再建築不可の家や土地を持つ方へ|売り方と買取の選択肢

親から受け継いだ柏の家は、細い路地を入った奥にあります。久しぶりに窓を開けに行くと、玄関までの通路の狭さに、あらためて気づきます。「建て替えられない土地だと聞いたけれど、こんな家を買う人はいるのだろうか」。そう思ったまま、手をつけられずにいる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

建て替えられない、いわゆる「再建築不可」の家や土地にも、売り方はいくつかあります。千葉県柏市の基準や国の資料をもとに、千葉県我孫子市に本社を置く晃南土地の編集部がまとめました。晃南土地は1991年の設立以来、地域の家や土地に携わり、2015年からは買取りも手がけています。相続した家や土地のご相談も、多くお受けしています。

この先では、次の3つを順にお伝えします。

  • 本当に建て替えられないのかを、確かめる順番
  • となりの人に売る、土地を買い足す、許可を受ける、直す人に売る、買取の5つの違い
  • 相続した家で、今日から始められること

「まだ売ると決めたわけではない」という段階でも大丈夫です。柏の再建築不可の家や土地について「晃南土地」に相談するから、今の状況をお聞かせください。

再建築不可とは?今は住めても、建て直せない家

この章の要点

  • 家を建てる土地は、建築基準法の道路に2m以上接している必要がある
  • この条件を満たさない土地では、原則として家を新しく建てられない
  • 今の家に住み続けることも、売ることもできる

再建築不可とは、今の家を取り壊すと、同じ土地に新しい家を建てられない状態のことです。法律の正式な言葉ではなく、不動産の取引で使われる呼び方です。

理由は、建築基準法第43条にあります。家などの敷地は、道路に2m以上接していなければならないという決まりです。これを接道義務(道路に接する義務)といいます。火事や急病のときに、消防車や救急車が近づけるようにするためです。

ここでいう道路は、建築基準法が定める道路のことです。見た目は道でも、この法律の道路に当たらないものがあります。

家を新しく建てるときは、工事の前に建築確認(計画が法律に合っているかの審査)を受けます。接道の条件を満たさないと、原則としてこの確認が受けられません。これが「建て替えられない」理由です。

再建築不可と言われる土地には、よく見られる形がいくつかあります。

よく見られる形どんな土地か建て替えにくい理由
路地の奥の土地(旗竿地)細い通路の先に家が建っている通路の幅が2mに足りない
道路に出られない土地まわりを他の家の土地に囲まれている道路にまったく接していない
前の道が「道路」でない土地農道や、昔からの通路に面しているその道が建築基準法の道路に当たらない
水路をはさんだ土地道路との間に水路があるそのままでは道路に接していないと見られることがある

たとえば、昭和の半ばに建った家が、幅1.5mほどの通路の奥にあるとします。今の家を直しながら住むことはできます。ただ、取り壊して建て直そうとすると、通路の幅が足りず、確認が受けられません。

ここで大事なのは、「建て替えられない」ことと「売れない」ことは別だという点です。住み続けることも、売ることもできます。どう売るかを考える前に、本当に建て替えられないのかを見ておきましょう。

本当に建て替えられない?まず確かめたい3つのこと

この章の要点

  • 前の道の種類によっては、敷地を少し下げれば建て直せることがある
  • 道路に接している長さは、測量図などの図面で確かめる
  • 柏市では、道の種類を市の窓口で照会する仕組みになっている

「再建築不可」と聞いても、すぐに決めつけないことが大切です。調べ直すと、条件つきで建て直せる土地だったということもあり得ます。見ておきたいのは、次の3つです。

1. 前の道が、建築基準法の道路に当たるか
2. その道路に、敷地が2m以上接しているか
3. 道路との間に、水路や他人の細い土地がはさまっていないか

1つ目でよくある思い込みが、幅4m未満の道です。建築基準法の道路は、原則として幅4m以上です。

ただし、建築基準法が当てはまるようになった時点で、すでに家が建ち並んでいた細い道は別です。市が指定したものは、道路とみなされます。これを2項道路といいます。柏市の案内では、幅1.8m以上の道が対象とされています。

2項道路に2m以上接していれば、再建築不可には当たりません。簡単に言うと、道の中心線から2m下がった線までを道路として扱い、その内側に建て直せる仕組みです。これをセットバック(敷地を道路側に下げること)といいます。

仮の数字で、使える面積を計算してみます。前の道の幅が3m、道に接する長さが10m、広さが100㎡の土地です。

項目計算結果
下がる幅中心線から2m − 道の幅の半分1.5m0.5m
道路として扱う面積0.5m × 10m5㎡
家の大きさの計算に使える面積100㎡ − 5㎡95㎡

※仮の数字です。道の中心線の位置は、現地の状況や市の資料で決まります。

下がった部分は、敷地面積に入りません。それでも、建て替えられる土地かどうかは、値段に大きく関わります。2つの違いを表にしました。

くらべること再建築不可セットバックが要る
前の道建築基準法の道路でない、または接する長さが2m未満幅4m未満の2項道路
建て替え原則できない敷地を下げればできる
使える面積今のまま(ただし新しく建てられない)下げた分だけ減る
売るときの見られ方買い手が限られやすい減る面積が値段に反映されやすい

道の種類の見分け方は、『柏市で土地や中古住宅を買う方へ|道路の種類とセットバックの確認』で紹介しています。

2つ目の接している長さは、測量図で確かめます。測量図がなければ、公図(土地の区画を示す登記所の図面)でおおよその形を見て、必要なら測量をします。旗竿地では、入り口だけでなく、通路の幅がどこでも2m以上あるかも見ておきます。途中で狭くなる場所があると、条件を満たさないと判断されることがあります。

柏市では、市道かどうかを、インターネットで見られる市の地図(公開型GIS)で調べられます。ただし、建築基準法の道路の種類は、電話では照会できません。市の窓口で照会する仕組みです。不動産会社に調べてもらうこともできます。

親の代から「この家は建て替えられない」と聞いていた、という場面もよくあります。ところが前の道が2項道路に指定されていれば、敷地を下げて建て直せることになります。思い込みのまま値段を決める前に、一度調べ直す価値はあります。

再建築不可の家や土地は売れる?値段が下がりやすい理由

この章の要点

  • 売ることはできるが、買い手は限られやすい
  • 値段が下がりやすいのは、ローンが使いにくく、将来の使い道が限られるため
  • 買い手は「となりの人」「直して住む人・貸す人」「不動産会社」に分かれる

結論から言うと、再建築不可の家や土地も売ることはできます。ただし、建て替えられる土地と比べると、値段は低くなりやすい傾向があります。

理由は主に3つです。

1. 家が古くなっても建て直せず、将来の使い道が限られる
2. 住宅ローンの審査で担保の評価が低く見られ、ローンが使いにくいことがある
3. 2階建ての木造の家では、大がかりなリフォームにも制約がかかることがある

2つ目の住宅ローンは、買い手の数に直結します。ローンを組めないと、現金で買える人に限られるためです。3つ目は、2025年4月の法改正に関わる話で、このあとの章で取り上げます。

一方で、この土地に価値を感じる人もいます。買い手ごとの見方を整理しました。

買い手どこに価値を感じるか気にすること
となりの家の人自分の土地が広がる。道路に接した土地と一つにできる費用、家族の考え
直して住む人・貸す人値段の安さ、駅や店への近さ直せる範囲、ローン
不動産会社(買取)直して貸す・売る、となりと合わせるなどの使い道工事の費用、売れるまでの期間

たとえば、駅から歩ける場所にある、路地の奥の家を考えてみます。新しい家を探す子育て世帯には、合わないかもしれません。でも、安く買って手を入れ、長く住みたい人には候補になります。誰に向けて売るかで、売り方が変わるのです。

再建築不可の売り方を比べる|5つの選択肢の早見表

この章の要点

  • 売り方は大きく5つあり、時間・手間・値段の見込みが違う
  • まずは「建てられる土地にできないか」から考える
  • 時間や手間をかけられないときは、買取も選択肢になる

ここまでの話をもとに、売り方を5つに分けて比べます。値段や期間は、土地の条件で大きく変わります。表は、考える順番の目安としてご覧ください。

売り方向いている場合値段の見込み時間と手間気をつけたい点
となりの人に売るとなりの人が土地を広げたい一般の買い手より高く評価されることもある相手しだい話の切り出し方、境界の確認
土地を買い足してから売る通路の幅が、あと少しだけ足りない建て替えられる土地として売れる可能性がある測量や登記で数か月かかることも費用が先にかかる。相手の同意が要る
市の許可(43条)を受けて売る前の道が農道や通路で、市の基準に当てはまりそう許可の見込みで変わる申請前の協議から時間がかかる結果は審査しだい
今の家のまま売る建物がまだ使える低めになりやすい買い手探しに時間がかかりやすいローンが使いにくい。直せる範囲に制約
不動産会社の買取早く、手間なく手放したい仲介で売れた場合より低めになりやすい比較的短い会社ごとの前提条件を比べる

※「市の許可(43条)」は、建築基準法第43条第2項の認定・許可のことです。

考える順番は、次のとおりです。

1. 建てられる土地にできないかを見る(2項道路、土地の買い足し、市の許可)
2. 難しければ、今の家のまま価値を感じてくれる相手を探す(となりの人、直して住む人)
3. 期限がある、手間をかけられないといった事情があれば、買取も並べて比べる

1つ目が実現すると、値段は大きく変わる可能性があります。ただ、となりの人の同意や市の審査が要るため、時間がかかります。相続税の支払いなど期限がある場合は、1〜3を並行して進めることもあります。

売り方の全体像を、手元で見比べたい方もいらっしゃると思います。「晃南土地」の不動産買取・売却のご案内もあわせてご覧ください。

となりの家の人に買ってもらう

この章の要点

  • となりの人にとっては、土地が広がって使い道が増える
  • 一般の買い手より、価値を感じてもらえる場合がある
  • 直接の話し合いは気まずくなりやすいので、間に人を立てる

再建築不可の土地をいちばん高く評価してくれるのは、となりの家の人かもしれません。

理由は、土地を一つにまとめると、使い道が増えるからです。道路に接しているとなりの土地と合わせれば、道路に面したまとまった土地になります。駐車場を広げる、庭にする、将来子どもの世帯の家を建てる、といった使い方が考えられます。

声をかける相手は、通路の入り口側の家だけではありません。裏や横の家も、土地を広げたい事情を持っているかもしれません。

ただ、となりどうしの直接の話し合いは、気まずくなりやすいものです。値段の話になると、なおさらです。次の順番で進めると、関係を保ちやすくなります。

1. 土地の境界と面積を、測量図などで確かめる
2. 周りの取引の例から、値段の目安を出しておく
3. 不動産会社が間に入り、となりの人に打診する
4. 断られても、時期を改めて声をかけられる関係を残す

境界があいまいなままだと、話がまとまりかけてから止まることがあります。測量や境界の確かめ方は、『相続した柏の家を売る前に|境界と測量で確認すること』で紹介しています。

となりの家に「車をもう1台置ける場所がほしい」という事情がある場面を、考えてみてください。その家にとって、こちらの土地は、ほかの人より価値のある土地です。今は必要がなくても、何年かたって事情が変わることもあります。

となりの土地を少し買い足して、建てられる土地にする

この章の要点

  • 足りない幅だけを買い足せば、建て替えられる土地になる場合がある
  • 測量と分筆(土地を分ける登記)が要り、費用と時間が先にかかる
  • 買い足す前に、本当に建てられるようになるかを見ておく

前の章とは逆に、となりから土地を少し譲ってもらう方法もあります。足りないのが通路の幅だけなら、その分を買い足せば、建て替えられる土地になる場合があります。

建て替えられる土地になれば、買い手の幅が広がります。住宅ローンを使う一般の家族も、候補に入ってくるためです。

仮の数字で考えてみます。

項目仮の数字
今の通路の幅1.5m
通路の長さ15m
買い足す幅0.5m(2mにするため)
買い足す面積0.5m × 15m = 7.5㎡
土地代(1㎡あたり10万円と仮定)7.5㎡ × 10万円 = 75万円

※仮の数字です。このほかに、測量や登記の費用がかかります。

進め方は、おおむね次のとおりです。

1. 何mの幅を、どこまで買い足せばよいかを図面で確かめる
2. 買い足したあとに建て替えられるかを、市の基準で確かめる
3. となりの人に打診し、値段と条件を話し合う
4. 測量をして、買う部分を分筆する
5. 売買契約を結び、名義を移す登記をする

なかでも大事なのは2つ目です。土地を買ったのに、ほかの条件で建てられなかったという事態は避けたいところです。測量や登記は、専門家と連携して進めます。

となりの人にとっては、土地が少し減ることになります。塀や植木、車の出し入れに影響が出ないか。相手の立場で考えて、話を持ちかけることが大切です。

柏市の許可で、建てられる土地になる場合も

この章の要点

  • 道路に2m接していなくても、市の認定や許可で建てられる例外がある
  • 柏市は独自の基準を公開していて、申請の前に協議が必要
  • 結果は審査で決まるため、見込みだけで値段を決めない

道路に2m以上接していない土地でも、例外として建てられる仕組みがあります。建築基準法第43条第2項の認定・許可です。簡単に言うと、市が「交通上、安全上、防火上、衛生上の支障がない」と判断すれば、建てられる仕組みです。

柏市は、この認定と許可の基準を公開しています。主な中身を表にまとめました。

くらべること第1号(認定)第2号(許可)
主な形幅4m以上の道(建築基準法の道路ではないもの)に2m以上接する周りに公園や広場などの広い空き地がある/幅4m以上の農道などに接する/道路に通じる十分な幅の通路に接する
柏市の基準で建てられる建物延べ面積200㎡以内の一戸建て住宅通路に接する場合は、原則2階建て以下の一戸建て住宅など
決め方市が支障がないと認める市が支障がないと認め、建築審査会の同意を得て許可する

※第1号の「建てられる建物」は、柏市が公開している2018年施行の基準の内容です。国の基準は2023年12月に、延べ面積500㎡以内などへ広げられています。今の柏市での扱いは、市で確かめる必要があります。

※建築審査会は、建築の許可などに同意する、市に置かれた機関です。

第2号の許可で、柏市が「通路」として挙げているものには、次のような例があります。いずれも、敷地がその道に2m以上接していることが前提です。

  • 家が建ち並び、道として使われている幅4m以上の土地で、持ち主たちの同意により、将来も幅が保たれるもの
  • 今は幅4m未満でも、持ち主たちが将来4m以上に広げることに同意している道
  • 幅1.8m以上4m未満の市道などで、市の整備により将来4m以上になる見込みの道

つまり、通路を使うご近所との話し合いが、許可への道を開くこともあります。

第2号の許可の手続きは、柏市が公開している流れの図によると、事前の相談から始まります。そのあと申請、市による確認と消防の同意を経て、建築審査会にかけられます。個別に審議する案件は、審査会の開かれる日の5週間前までに申請することとされています。水路をはさむ土地などは、審査会があらかじめ同意している基準(包括同意)で進む場合もあります。

気をつけたいのは、認定や許可が、その敷地に建てる家の計画ごとの審査で決まる点です。「許可が出るはず」という見込みだけで、値段を決めないことが大切です。

売るときは、許可が出ることを条件にした契約にする方法もあります。条件が整うまでに時間がかかる場合もあるため、期限のある方は、ほかの売り方と並べて考えます。

よくあるのは、昔から数軒の家が使ってきた、幅3mほどの私道の奥に家がある場面です。私道の持ち主たちが、将来4mに広げることに同意すれば、基準に当てはまる可能性が出てきます。

直して住みたい人に、今の家のまま売る

この章の要点

  • 建物がまだ使えるなら、直して住む人や貸す人が買い手になる
  • 2025年4月から、2階建ての木造の家の大がかりなリフォームに建築確認が必要
  • 建てたときの決まりに合っていた家なら、市が認めれば工事できる仕組みがある

建物がまだ使えるなら、今の家のまま売る方法があります。買い手は、値段の安さや立地を重視して、手を入れて住みたい人や、貸したい人です。

このとき知っておきたいのが、2025年4月に始まった建築基準法の改正です。2階建ての木造の家などで大がかりなリフォームをする場合、工事の前に建築確認が必要になりました。

大がかりなリフォームの意味は、国土交通省の案内で示されています。壁・柱・床・はり・屋根・階段のどれかを、半分を超えて直す工事のことです。工事の例ごとに、確認が要るかどうかを整理しました。

工事の例2階建ての木造の家平屋(延べ面積200㎡以下)
キッチン・浴室・トイレなど水まわりだけの工事確認は不要確認は不要
手すりやスロープの取り付け確認は不要確認は不要
屋根材だけのふき替え、上から重ねる工事確認は不要(大がかりな工事に当たらない)確認は不要
階段の架け替え、柱や壁の半分を超える工事確認が必要確認は不要

※国土交通省の資料をもとに作成。実際に当たるかどうかは、工事の内容によって判断されます。

再建築不可の家で気になるのは、建築確認では接道の条件も見られる点です。ただ、2024年4月からは、救済の仕組みも設けられています。建てたときの決まりに合っていた家(既存不適格)なら、条件つきで接道の決まりを当てはめない扱いです。

条件は2つあります。利用する人が増える用途の変更を伴わないことと、市が支障がないと認めることです。

この仕組みは、「建てたときに決まりに合っていた」ことが前提です。確認済証や検査済証、市の建築確認の記録などが、その手がかりになります。柏市での扱いや手続きは、工事の計画を立てる段階で、市の窓口で確かめる必要があります。

売る側としては、建物の状態が分かる資料をそろえておくと、買い手が判断しやすくなります。修繕の記録や、建てたときの図面があれば役立ちます。

たとえば、キッチンや浴室を新しくしたい買い手なら、建築確認は要らないとされています。一方、2階建ての家で間取りを大きく変えたい買い手には、工事の範囲が論点になります。買い手がどんな直し方を考えているかで、話の進め方が変わります。

不動産会社の買取で、早く手間なく手放す

この章の要点

  • 不動産会社が直接買うため、買い手を探す期間がかからない
  • 値段は、仲介で売れた場合より低くなりやすい
  • いくつかの売り方の見込みを並べてから決める

不動産会社に直接買ってもらう方法が、買取です。一般の買い手を探す仲介と違い、会社そのものが買い手になります。

再建築不可の家や土地で、買取が選ばれやすい理由は3つあります。

1. 一般の買い手が限られ、仲介では売れるまでの期間が読みにくい
2. 会社が買い手になるため、買い手の住宅ローン審査を待たずに進められる
3. 会社が、直して貸す、となりと合わせるなどの使い道を考えて買う

一方で、値段は仲介で売れた場合より低くなりやすい傾向があります。会社が、直す費用や売れるまでの期間などを見込んで値段を決めるためです。

比べるときは、値段だけでなく、手元に残るお金と時間で見ます。

くらべること仲介買取
仲介手数料かかる会社が直接買う場合はかからない
売れるまでの期間読みにくい条件がまとまれば決めやすい
家の中の片付け売主が行うことになりやすいそのまま引き取る条件もある
引き渡したあとの不具合契約の条件による売主の責任を限定する条件で結ぶこともある

いくつかの会社に見積もりを頼むときは、前提をそろえて比べます。片付けや測量の費用を誰が持つか、契約後に値段が下がる条件がないか、なども見ておきます。その場で決めずに、契約書を持ち帰って家族と読む時間を取ると安心です。

仲介と買取の違いは『柏で不動産を売るなら”仲介”と”買取”どちらが得?違いと使い分けガイド』で紹介しています。相続した家の場合は『相続した家を早く現金にしたい|柏で買取を選ぶときの考え方』もご覧ください。

遠方に住んでいて、片付けや管理のために通うのが難しい、という方も少なくありません。その場合は、少し値段が下がっても、早く、見通しを持って手放せることに価値を感じる方もいます。

晃南土地も、2015年から不動産の買取りを手がけています。再建築不可の家や土地も、ご相談いただけます。仲介で売る見込みと買取の見込みを並べて、どちらが合うかを一緒に考えます。

電話やメールは少し気が引けるという方は、LINEでも売買部に相談できます。遠くに住むお子さまに、代わりにメッセージを送ってもらうこともできます。晃南土地のLINEで売買部に相談する

相続した再建築不可の家で、今日からできること

この章の要点

  • まず名義と手元の書類を確かめる
  • 家の取り壊しは急がない
  • 売り方は一つに決めず、見込みを並べて比べる

相続した再建築不可の家について、今日から始められることを、順番に3つ挙げます。

1. 名義を確かめる
2. 手元の書類を集める
3. 取り壊す前に、売り方の見込みを聞く

1つ目は名義です。家や土地が親の名前のままでは、売ることができません。

相続登記(名義を相続した人に変える手続き)は、2024年4月から義務になりました。相続で取得したことを知った日から3年以内の申請が必要です。正当な理由なく怠ると、10万円以下の過料の対象になります。

2024年4月より前に相続を知った家や土地も、対象になります。登記が済んでいなければ、2027年3月31日までに申請が必要です。2026年10月の時点で、期限まではあと半年ほどです。

遺産の分け方の話し合いがまとまらないときは、相続人申告登記という届け出があります。自分が相続人であることを申し出るもので、申し出た人は、ひとまず義務を果たしたことになります。ただし、売るときには、正式な相続登記が必要です。

名義の整え方は、こちらの記事で紹介しています。『【2026年版】柏の相続した空き家、名義はそのまま?相続登記の義務化と「名義整理」の進め方』

2つ目は書類です。次のようなものがあると、売り方の見込みを早く立てられます。

  • □ 登記事項証明書(登記の内容を記した書類)
  • □ 公図や測量図
  • □ 家を建てたときの確認済証や検査済証
  • □ 固定資産税の納税通知書
  • □ 親が土地を買ったときの売買契約書や重要事項説明書

見つからない書類があっても、あわてなくて大丈夫です。登記事項証明書や公図のように、あとから取り寄せられるものもあります。

3つ目は、取り壊しを急がないことです。再建築不可の土地では、家を取り壊すと、原則として新しく建てられません。使い道が狭まり、買い手がさらに限られることもあります。家が建っている土地の固定資産税を軽くする特例(住宅用地の特例)が外れ、税が上がることもあります。

空き家の傷みが気になり、先に取り壊してしまおうと考える場面もあるでしょう。その前に、取り壊した場合と今のまま売る場合の見込みを、並べて聞いておくと安心です。

相続した家を売ったときの税金では、いわゆる空き家の3,000万円特別控除も気になるところです。簡単に言うと、売った利益から最高3,000万円を差し引ける特例です。2024年以後の売却で、相続人が3人以上なら2,000万円までになります。国税庁の案内をもとに、主な要件をまとめました。

主な要件内容
家1981年5月31日以前に建てられた家(マンションなどを除く)
住んでいた人亡くなる直前まで亡くなった人が住み、ほかに住んでいた人がいない(老人ホームに入っていた場合などの例外あり)
相続してからの使い方相続してから売るまで、住む・貸す・事業に使うことをしていない
売る時期相続開始から3年を経過する日の属する年の12月31日まで。制度は2027年12月31日までの売却が対象
売る値段1億円以下
家の扱い耐震の基準を満たす、または取り壊す。2024年1月1日以後の売却は、売った翌年2月15日までに満たす・取り壊す場合も対象

再建築不可の家では、取り壊すかどうかの判断が、売り方に直結します。特例を使えるかどうかは、税理士などの専門家と連携して確かめます。

どうしても買い手が見つからないときは、相続土地国庫帰属制度という選択肢もあります。簡単に言うと、相続した土地を、国に引き取ってもらう制度です。

ただし、建物がある土地は申請できません。審査手数料(土地1筆あたり14,000円)と、10年分の管理費をもとにした負担金もかかります。家を取り壊す必要があるため、ほかの売り方を比べたあとの、最後の選択肢として考えます。

よくある質問

Q. 建て替えられない家でも、売ることはできますか?

A. はい、売ることはできます。となりの家の人、手を入れて住みたい人、不動産会社などが買い手の候補です。ただ、建て替えられる土地より値段は低くなりやすいため、売り方を比べて選ぶことが大切です。まずは、本当に建て替えられないのかを調べるところから始めましょう。

Q. 昔から通っている道があるのに、なぜ建て替えられないのですか?

A. 通れることと、建築基準法の「道路」に接していることは、別の話だからです。民法第210条には、囲まれた土地から、まわりの土地を通って公道に出られる決まりがあります。ただ、家を建てられるかどうかは、建築基準法の道路に2m以上接しているかで決まります。その道が2項道路などに当たれば、建て替えられる場合もあります。

Q. 古い家を取り壊して、更地にしてから売ったほうがいいですか?

A. 再建築不可の土地では、急いで取り壊すのはおすすめしにくい選択です。取り壊すと原則として新しく建てられず、直して住みたい人に売る道もなくなります。土地の固定資産税が上がることもあります。取り壊すかどうかは、買い手と使い道が見えてからでも遅くありません。

Q. きょうだいの1人が「売らずに残したい」と言っています。どう進めればいいですか?

A. まずは、売り方ごとの見込みを並べて、話し合いの材料にするのがおすすめです。遺産をまだ分けていない場合や名義を共有している場合は、売るには全員の同意が要ります。「残したい」理由が思い出なのか、将来使う予定なのかで、選べる道も変わります。値段や選択肢が見えると、気持ちの違いを落ち着いて話し合いやすくなります。

Q. 柏から離れて住んでいても、相談や手続きはできますか?

A. はい、できます。まずはお問い合わせフォームやLINEで、家の場所と今の状況をお知らせください。売買の契約や書類のやりとりは、郵送などで進められる場合もあります。くわしくは『遠方に住んでいて柏の実家を相続したら|現地に行かずに売る方法』で紹介しています。

まとめ

再建築不可の家や土地にも、手放す道はいくつかあります。この記事のポイントを振り返ります。

  • 再建築不可とは、建築基準法の道路に2m以上接しておらず、原則として建て直せない状態
  • 前の道が2項道路で、2m以上接していれば、敷地を下げて建て直せるため、まず道の種類を調べる
  • 売り方は、となりの人に売る、土地を買い足す、市の許可(43条)を受ける、今の家のまま売る、買取の5つ
  • 2025年4月から、2階建ての木造の家の大がかりなリフォームには建築確認が必要
  • 相続した家は、名義と書類を確かめ、取り壊しは急がない

どの売り方が合うかは、土地の形、前の道、家の状態、ご家族の事情で変わります。一つに決めつけず、見込みを並べてから選ぶことが、納得のいく手放し方につながります。

売り方の全体を知りたい方は、「晃南土地」の売却・買取サービスを詳しく見るからご覧ください。

今の状況を聞いてほしい方は、柏の再建築不可の家や土地について「晃南土地」に問い合わせるからどうぞ。

図面を広げて対面で話したい方は、総合不動産「晃南土地」我孫子店への来店予約をご利用ください。

まず気軽に聞いてみたい方は、晃南土地のLINEで売買部に相談するからメッセージをお送りいただけます。

なお、晃南土地は2026年12月に、柏駅から徒歩6分の柏市中央町に柏支店を開業する予定です。開業までの来店でのご相談は、我孫子店で承っています。所在地は「晃南土地」柏支店のページでご覧いただけます。

「まだ売るかどうか決めていない」と添えていただいても大丈夫です。売り込みではなく、状況の整理からお手伝いします。

企画構成・文/晃南土地 編集部

千葉県我孫子市を拠点に、1991年から地域の不動産に携わる晃南土地株式会社の編集部です。売買・賃貸・賃貸管理・買取り・リノベーションを一社で手がける立場から、柏・我孫子エリアの住まいと不動産の情報を、分かりやすくお届けします。

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