柏市の空き家を相続して売る方へ|3000万円控除の確認書の取り方

柏の実家を片付けていると、台所の引き出しから、電気や水道の領収書の束が出てくることがあります。「もう使わない紙だし、まとめて処分してしまおうか」。ごみ袋に入れる前に、少しだけ手を止めてみてください。親の家を売って税金の特例を使うとき、こうした紙が役に立つことがあるからです。

その特例の手続きに欠かせないのが、市が出す「被相続人居住用家屋等確認書」です。名前は長いのですが、ひと言でいえば「親が一人で住み、相続のあとは空き家だった」ことを、市が確かめた書類です。申請先は家がある市区町村で、千葉県柏市の家なら柏市になります。その取り方を、柏市と国の資料をもとに、千葉県我孫子市に本社を置く晃南土地の編集部がまとめました。晃南土地は、1991年の創業から我孫子に根を張ってきた総合不動産会社です。売る・買う・貸すから、買取りやリノベーションまでを一つの会社で担っています。相続した家や土地のご相談も、多くお受けしています。

この記事を読み進めると、次の3つが分かります。

  • 確認書が要る場面と、親が家に住んでいた場合にそろえる書類。
  • 親が老人ホームに入っていた場合に、足す書類。
  • 売る前と売ったあとで、いつ何を準備すれば申告に間に合うか。

書類のことも、売る段取りと一緒に考えたい方は、柏の空き家の売却と確認書の準備を「晃南土地」に相談することもできます。

被相続人居住用家屋等確認書とは?

この章の要点

  • 相続した空き家の3,000万円の特例を、確定申告で使うときに添える書類。
  • 申請先は家がある市区町村で、柏の家なら柏市。
  • 確認書は、特例が使えることを約束する書類ではない。

親が一人で住んでいた家を相続して売ると、条件しだいで税金が軽くなる特例があります。正式には「被相続人の居住用財産(空き家)に係る譲渡所得の特別控除の特例」といいます。簡単に言うと、売って出たもうけ(譲渡所得)から、最高3,000万円を引いて税金を計算できる仕組みです。

この特例を使うには、売った翌年に確定申告をします。そのとき税務署に出す書類の一つが、この確認書です。国の資料では、手続きの流れが次の順番で示されています。

1. 家がある市区町村に、確認書の交付を申請する。
2. 届いた確認書を添えて、住まいの地域の税務署で確定申告をする。
3. 条件を満たしていれば、特例が受けられる。

確認書で市が確かめるのは、主に次の3つです。

  • 亡くなる直前まで親がその家に住み、ほかに住む人がいなかったこと。
  • 相続のあと売るまで、貸したり、住んだり、事業に使ったりしていないこと。
  • 家と土地を相続した人の数(2024年1月1日以降に売った場合)。

申請先は、相続した人の住まいではなく、家がある市区町村です。東京に住む長男が柏の家を相続した場合も、申請先は柏市になります。柏市も公式ページで、市内にある家だけが対象だと案内しています。

特例が使えるかどうかで手元に残るお金は大きく変わるので、仮の数字で比べてみましょう。

仮の数字特例が使える場合特例が使えない場合
売ったもうけ1,200万円1,200万円
差し引ける額最高3,000万円なし
税金の目安かからない計算約244万円

税金の目安は、所得税と住民税などを合わせた20.315%で計算しました。これは、売った年の1月1日の時点で、持っていた期間が5年を超える場合の税率です。相続した家は親が買ったときから数えるため、古い実家であれば、多くはこの税率に当たります。

一つ知っておきたいのは、確認書の位置づけです。柏市は、確定申告ができることを確約した書類ではない、と案内しています。特例が使えるかどうかは、ほかの条件も含めて、確定申告の中で判断されます。特例全体の考え方は、別の記事で紹介しています。『【2026年版】相続した柏の実家、売る・貸す・活かすで迷ったら|3000万円特別控除も解説』をご覧ください。

確認書が必要になるのは、どんなとき?

この章の要点

  • 特例を使って売るときに要り、対象は1981年5月31日以前に建った家(マンションなどは除く)。
  • 相続のあと、お金を受け取らずに貸しても、条件から外れる。
  • 売る期限は、相続から3年たつ日が属する年の12月31日まで。

確認書が要るのは、この特例を使って売るときなので、まずは特例の主な条件に当てはまるかを見てみましょう。次の項目にすべて当てはまれば、確認書の準備に進めます。

  • □ 家は1981年(昭和56年)5月31日以前に建った。
  • □ マンションのような、区分所有の登記がある建物ではない。
  • □ 亡くなる直前まで、親が一人で住んでいた(老人ホームの場合は第6章へ)。
  • □ 売る人が、家と土地の両方を相続で受け継いでいる。
  • □ 相続のあと、貸したり、住んだり、お店や事務所に使ったりしていない。
  • □ 相続から3年たつ日が属する年の12月31日まで、かつ2027年12月31日までに売る。
  • □ 売る金額が1億円以下。
  • □ 買う人が、親子や夫婦など、特別の関係にある人ではない。
  • □ 家を耐震の基準に合わせるか、取り壊す(売ったあと翌年2月15日までに、買う人が行う形も可。第3章へ)。

とくに気をつけたいのが、相続のあとの家の使い方です。国税庁の通達では、お金を受け取らない貸し借りや一時的な利用も、貸したり住んだりしたことになります。

たとえば、片付けが終わるまでの間、近所の方に物置として使ってもらう。親切のつもりの貸し借りでも、特例の条件から外れることがあります。相続した家族がしばらく寝泊まりするような使い方も、住んだことになりえます。家を壊したあとも、売るまでの間に更地を駐車場として貸したり、建物などを建てたりすると、条件から外れます。

柏市には、空き家を地域の活動などに生かす「カシニワ・おうち」という仕組みもあります。貸すことと、売るときの特例との関係は、別の記事でくわしく紹介しています。『柏市の空き家バンクはどう使う?|カシニワ・おうちと仲介・買取の違い』をご覧ください。

相続した人の数でも、差し引ける上限が変わります。2024年1月1日以降に売った場合、家と土地を相続した人が3人以上なら、一人あたりの上限は2,000万円です。

もう一つ、この特例は、相続税を納めた方が使える「取得費加算の特例」と、同じ家で一緒には使えません。どちらが手元に多く残るかは、家ごとに違います。晃南土地では、税理士などの専門家と連携して確かめながら、売り方を一緒に考えます。

売り方によって、申請書が3種類に分かれる

この章の要点

  • 家のまま売る、壊してから売る、売ったあとに買う人が直すか壊す、の3つ。
  • 2024年1月1日以降に売った場合は、その時期の売却用の様式を使う。
  • 売り方が決まると、そろえる書類と申請できる時期も決まる。

この特例は、古い家をそのまま売るだけでは使えません。対象は1981年5月以前、いまの耐震の基準ができる前に建った家です。そのため、基準に合わせるか、取り壊すことが条件になります。その売り方ごとに、申請書(国が定めた様式)が分かれています。

売り方申請書足す主な書類申請できる時期
耐震の基準に合う家のまま売る様式1-1基本の書類のみ引き渡しのあと
家を取り壊してから、土地を売る様式1-2家の閉鎖事項証明書、更地の写真引き渡しのあと
売ったあと、翌年2月15日までに家を直すか壊す様式1-3約束が分かる契約書など、工事や取り壊しの証明工事や取り壊しが終わったあと

閉鎖事項証明書とは、取り壊してなくなった建物の登記の記録です。建物がなくなった登記(滅失登記)を済ませると、法務局で取れるようになります。登記のない家なら、解体工事の契約書の写しと、請求書や領収書で代えられます。

いちばん下の売り方は、2024年1月1日以降の売却から使えるようになりました。古い家が建ったまま売り、年が明けてから買う人が取り壊す、といった形です。

この場合は、買う人が翌年2月15日までに直すか壊すことを、売買契約書か覚書に書いておきます。国の案内では、この約束がなくても確認書は出せますが、買う人が工事をしなければ、特例の条件を満たせません。トラブルを防ぐため、国はこの約束を、確かめる書類の一つに挙げています。

家のまま売る場合は、確定申告のときに、建築士などが出す耐震基準適合証明書などの写しも添えます。

たとえば秋に古家付きで売り、買う人が翌年1月に取り壊すとします。この場合は様式1-3を使い、取り壊しが終わってから申請します。古家付きで売るか、壊してから売るかは、迷うところです。考え方は『【2026年版】柏の空き家、解体すべき?費用・固定資産税の落とし穴と「更地にしない」選択肢』で整理しています。2026年10月時点で、柏市には建物の解体費そのものへの補助がありません。その点は『柏市の空き家を相続した方へ|使える補助金・使えない補助金』でお伝えしました。

そろえる書類の一覧(親が家に住んでいた場合)

この章の要点

  • 基本は、親の除票、相続した人の住民票、売買契約書、登記の書類、空き家だったことを示す書類。
  • 住民票や登記の書類は、原則として役所や法務局で取ったものを出す。
  • 出した書類は返ってこないので、確定申告で使う分は別に用意する。

亡くなる直前まで親がその家に住んでいた場合に、柏市が示す書類の一覧を、主な取り先と一緒にまとめました。

書類何を確かめるためか主な取り先
親の住民票の除票の写し亡くなる直前まで、その家に住んでいたこと親が住んでいた市区町村(柏の家なら柏市)
相続した人の住民票の写し相続の直前から売るまで、その家に住んでいなかったこと相続した人が住む市区町村
売買契約書の写しなどいつ売って、引き渡したか手元の書類(不動産会社)
家と土地の登記事項証明書家と土地を相続した人の数法務局
空き家だったことを示す書類(いずれか)相続のあと、貸したり住んだりしていないこと電気・水道・ガスの会社、不動産会社など

住民票の除票とは、亡くなった方や転出した方の住民票のことです。登記事項証明書は、土地や建物の持ち主などが書かれた公的な記録をいいます。

書類ごとに、つまずきやすい点もあります。

  • 家を何人かで相続したときは、相続した全員の住民票の写しが要る。
  • 転居を2回以上しているときなど、住民票で相続の直前の住所が分からないときは、戸籍の附票の写しで代える。
  • 売買契約書は、相続した人と買う人が結んだものが要る。引き渡しの日が書かれていなければ、譲渡証明書など、その日が分かる書類で代える。
  • 相続登記がまだのときや、売ったお金を分ける形で遺産を分けたとき(換価分割)は、遺産分割協議書などの写しを出す。

戸籍の附票とは、その戸籍にいる間の住所の移り変わりが記録された書類です。

国の資料では、住民票や登記の書類は原則としてコピー不可とされ、柏市も、出した書類は返さないと案内しています。登記事項証明書や売買契約書の写しは、確定申告でも使います。何枚要るかを先に数えておくと、取り直しの手間が省けます。

たとえば長男と長女の二人で相続した家なら、住民票の写しは二人分で、申請書も第8章のとおり一人ずつ作ります。

電気や水道の書類は、処分せずに残す

この章の要点

  • 空き家だったことは、電気・水道・ガスの使用をやめた日が分かる書類で示すのが基本。
  • 最後の引き落とし日が分かる、領収書や通帳のコピーも使えることがある。
  • 電気を止めていない場合は、不動産会社の広告などで示す方法もある。

冒頭の領収書の束が役に立つのは、この場面です。確認書では、相続のあとも家が空き家のままだったことを、書類で示します。中心になるのは、電気・水道・ガスの使用をやめた日(閉栓日や契約を終えた日)が分かる書類です。親が亡くなってから、売るまで(壊す場合は壊すまで)の間にやめていたことを、この日付で示します。

柏市と国の資料に挙がっている書類の例は、次のとおりです。

  • 電気の契約を終えた証明書や、ガスの閉栓の証明書。
  • 上下水道料金の納付の証明書。
  • 最後の料金の引き落とし日が分かる、支払いの証明書・請求書・領収書。
  • 通帳のコピーや、クレジットカードの利用明細(最後の引き落とし日が分かるもの)。

解約から時間がたつと、取り寄せに手間がかかることもあります。国の資料でも、相続や売却のあとでは手に入りにくい書類があるとして、早めの準備を呼びかけています。親の通帳や郵便物を片付ける前に、電気・水道・ガスの書類を一つの封筒にまとめておくと安心です。

とはいえ、片付けや内覧(買う人の見学)のために電気を止めずにいる場合は、ほかの書類で示す道があります。

  • 売却を任せた不動産会社の広告で、「現況空き家」と分かる表示があるもの(チラシやホームページの印刷で足りる)。
  • 空き家の管理を任せていた場合の、管理を引き受けた側の証明。

壊してから売る場合、国の資料では、「現況空き家」に加えて「取壊し予定あり」と表示した広告が挙がっています。売却を頼むときに、広告にこうした表示を入れてもらえるかを確かめておくとよいでしょう。反対に、買取のように広告を出さずに売る場合は、電気・水道・ガスの書類が頼りになります。広告に表示がない場合は聞き取りで確かめることもある、と柏市は案内しています。

それでも書類がそろわないときは、どうすればよいのでしょうか。国の資料では、出せないことに理由がある場合、代わりの書類で交付を受けられることがあるとしています。どの書類で代えられるかは事情によって違うため、柏市の公式ページの案内を確かめながら準備します。

親が老人ホームに入っていた場合に足す書類

この章の要点

  • 要介護・要支援の認定を受けて施設に入った場合は、条件しだいで対象になる。
  • 足すのは、認定の書類、施設の契約書、入所後も家を使っていたことが分かる書類。
  • 介護のために子の家や一般の賃貸住宅へ移った場合は、対象にならない。

晩年の数年を、親が老人ホームで過ごしていた。そんな場合も、条件を満たせば特例の対象になります。2019年度(平成31年度)の税制改正で加わった扱いで、国税庁の案内をもとに主な条件をまとめました。

条件中身
入る前の認定家を離れる直前に、要介護・要支援の認定など(障害支援区分の認定を含む)を受けていた
入った施設有料老人ホーム、特別養護老人ホーム、認知症の方のグループホーム、介護老人保健施設、サービス付き高齢者向け住宅など
主な住まい入所から亡くなるまで、親の主な住まいが施設だった
入所後の家亡くなるまで、親の家財を置くなど、親のために使われていた
ほかの使い方入所後、一時的にでも、貸したり、親以外の人が住んだりしていない
入所前の家家を離れる直前に、親のほかに住む人がいなかった

足す書類は、柏市の一覧では次の3つです。

足す書類何を確かめるためか例
認定を受けていたことが分かる書類要介護・要支援の認定などを受けていたこと介護保険の被保険者証の写し、要介護認定等の決定通知書
施設に入るときの契約書など施設の名前・所在地・種類入所の契約書(利用料金の領収書や施設の記録で代えられる)
入所後も家を使っていたことが分かる書類(いずれか)家を親のために使い、ほかの用途に使っていないこと電気・水道・ガスの契約名義と使用をやめた日、施設の外出・外泊の記録、家に届いた親あての郵便物

入所後に別の施設へ移っていたときは、親の戸籍の附票の写しも要ります。

「入所後も家を使っていた」とは、どの程度のことでしょうか。国の案内では、ときどき泊まりに帰っていた場合のほか、家財道具の置き場所にしていた場合も当たるとされています。たとえば、特別養護老人ホームに入ってからも、家に家具や仏壇を残し、ときどき外泊で帰っていた。そうした使い方なら、条件に当てはまる可能性があります。

反対に、介護のために子の家や一般の賃貸住宅へ移り、そこで亡くなった場合は対象になりません。

もう一つの備えが介護保険の被保険者証で、柏市では、亡くなったあとに被保険者証を返す手続きがあります。返す前にコピーを取っておくと、あとで探し回らずに済みます。施設の契約書や外出・外泊の記録も、早めに手元に集めておきましょう。

申請はいつ?売る前と売ったあとの段取り

この章の要点

  • 申請できるのは、引き渡しのあと(買う人が直す・壊す形なら、その工事のあと)。
  • 書類集めは、売ると決めた時点から始められる。
  • 交付までは1週間ほどかかり、確定申告の時期は窓口が混み合う。

「確認書は、売る前に取っておくものだろうか」と思う方もいらっしゃるかもしれません。答えは「売ったあと」です。申請には、引き渡しの日が分かる売買契約書などが要るからです。ただし、準備は売る前から始められるので、いつ何をするかを順番に並べました。

時期すること
売ると決めたら家が建った年と名義を確かめる。電気・水道・ガスの書類、介護保険証のコピー、施設の契約書を集める
売り出すとき広告に「現況空き家」と表示してもらえるかを、不動産会社と確かめる
契約するとき買う人が直す・壊す形なら、その約束を契約書か覚書に書く
引き渡し・取り壊しのあと住民票の写し、登記の書類、更地の写真などをそろえ、柏市に申請する
申請から1週間ほど確認書が郵送で届く
売った翌年の2月16日〜3月15日確認書を添えて、税務署で確定申告をする

壊してから売る場合や、買う人が壊す場合は、取り壊しのあとに取った住民票の写しが要ります。壊してから売る場合は、取り壊してから売るまでの間に、更地の写真も撮っておきます。写真には、撮った日付を書き添えます(手書きでも構いません)。

柏市は、交付までに1週間程度かかり、申請した日には受け取れないと案内しています。確定申告の時期は混み合うため、余裕を持った申請も呼びかけています。たとえば2026年11月に引き渡すなら、年内か年明けすぐに申請しておくと、2〜3月の申告に落ち着いて臨めます。

買う人が年明けに取り壊す形では、取り壊しが2月15日の近くになると、申請から申告の締め切りまでが短くなります。契約のときに、取り壊しの時期も話し合っておくと安心です。

売る期限も、ここでもう一度確かめておきましょう。

親が亡くなった時期(例)特例を使って売る期限
2023年6月2026年12月31日
2024年6月2027年12月31日
2025年6月2027年12月31日(いまの制度の期限)

いまの制度は、2027年12月31日までに売ったものが対象です。数え方には一つ注意があり、亡くなった日も1日目として数えます。そのため、たとえば2024年1月1日に亡くなった場合の期限は、2026年12月31日です。まとめると、2023年1月2日から2024年1月1日までに親を亡くした方は、2026年の年末が期限にあたります。

売った日は、原則は引き渡しの日ですが、契約の日を選べる場合もあります。期限の近くで契約と引き渡しが年をまたぐときは、どちらの日で数えるかで見え方が変わることがあります。晃南土地では、税理士などの専門家と連携して、売った日の扱いまで確かめながら日程を組みます。

申請のしかた|窓口か郵送で柏市へ

この章の要点

  • 申請書は、柏市の公式ページから、売った時期と売り方に合うものを選ぶ。
  • 窓口に持っていくか郵送で申請し、確認書は郵送で届く。
  • 家を何人かで相続したときは一人ずつ申請書を作り、代理人も出せる。

申請の流れは、次のとおりです。

1. 申請書を選ぶ:柏市の公式ページで、売った時期と売り方に合う申請書(様式1-1〜1-3)と書類の一覧を印刷する。記入の例も載っている。
2. 書類をそろえる:申請書の中にある「提出書類の確認票」を見ながら、添える書類を集める。
3. 一人ずつ書く:家を何人かで相続したときは、相続した人ごとに申請書を作る。
4. 出す:窓口に持っていくか郵送するかを選び、遠くに住んでいる方は郵送が便利。
5. 返信用封筒を入れる:確認書は郵送で届くため、110円切手を貼り、自分の住所を書いた封筒を同封する。
6. 受け取る:1週間ほどで確認書が届く。

申請書は代理人が作って出すこともでき、その場合は委任状を添えます(形式は問わないとされています)。相続した人のうち、代表の一人がまとめて作る・出す場合も、委任状が要ります。

ほかにも、柏市の案内には次のような点があります。

  • 内容の確認のため市から連絡が来ることがあるので、日中につながる電話番号も書いておく。
  • 窓口へ持っていくときの事前の連絡など、最新の案内は柏市の公式ページで確かめる。

申請書と書類の一覧は、柏市の「被相続人居住用家屋等確認書」の交付のページにまとまっています。売った時期が2023年12月31日までか、2024年1月1日以降かで、様式が分かれている点にご注意ください。

たとえば、東京に住む長女と、大阪に住む弟の二人で相続したとします。申請書は二人分を作り、長女がまとめて郵送するなら、弟からの委任状を添えます。離れて暮らしながら売る進め方は、『遠方に住んでいて柏の実家を相続したら|現地に行かずに売る方法』でも紹介しています。

つまずきやすい場面と、前もってできる備え

この章の要点

  • 住民票の住所と、実際に住んでいた場所が違うと、代わりの書類が要る。
  • 相続登記がまだのときは、遺産分割協議書などで相続した人の数を示す。
  • 不動産会社の買取で売る場合も、申請書や書類の基本は同じ。

確認書の準備で、つまずきやすい場面と備えをまとめました。

よくある場面備え
親の住民票が、実際に住んでいた家と別の住所だったその家に住んでいたことが分かる、代わりの書類を出す
子が住民票だけ実家に残していた実際に住んでいた場所が分かる、代わりの書類を出す
相続登記(名義を変える手続き)がまだ遺産分割協議書などの写しで、相続した人の数を示す
片付けや内覧のため、電気を止めていない不動産会社の「現況空き家」の広告などで示す
契約書に、買う人が壊す約束がない(様式1-3)確認書は出せるが、買う人の協力が要る。約束は書面に残す
相続のあと、短い間だけ人に使ってもらったお金を受け取らなくても、特例の条件から外れることがある

国の案内では、住民票で確かめられなくても、代わりの書類や聞き取りで交付されることがあるとしています。あきらめる前に、手元にある書類を並べてみることから始めましょう。

相続登記は2024年4月から義務になり、相続で取得したことを知った日から、3年以内の申請が求められます。2024年3月までに起きた相続でも、名義がそのままなら、原則として2027年3月31日までの申請が必要です。進め方は『【2026年版】柏の相続した空き家、名義はそのまま?相続登記の義務化と「名義整理」の進め方』をご覧ください。

不動産会社の買取で売る場合も、条件がそろえば特例の対象になりえ、申請書や書類の基本は仲介と同じです。早めに手放したい方は、『相続した家を早く現金にしたい|柏で買取を選ぶときの考え方』も参考にしてください。

晃南土地では、特例が使えるかどうかを、税理士などの専門家と連携して確かめます。そのうえで、売り出しの広告や契約書の約束まで、確認書を見据えて段取りを整えます。売るときの流れを先に知りたい方は、相続した家の売却を「晃南土地」に頼むときの流れを見るからどうぞ。

今日からできること3つ

この章の要点

  • 家が建った年と、名義を確かめる。
  • 書類の「捨てない箱」をつくる。
  • 売り方と期限を、並べて相談する。

確認書の準備は売ると決めた日から始められ、次の3つから手を付けると迷いが少なくなります。

1. 家が建った年と、名義を確かめる:登記事項証明書などで、家が建った日と持ち主の名前を見ます。1981年5月31日以前に建った家かどうかが、最初の分かれ目です。名義が親のままなら、相続登記の準備も始めます。
2. 書類の「捨てない箱」をつくる:片付けの前に、残す書類を一か所に集めます(下のチェックリストが目安です)。
3. 売り方と期限を並べて相談する:家のまま売るか、壊すか、買う人に任せるかで、申請書も段取りも変わります。期限から逆算して、売り出す時期を決めます。

捨てない箱に入れておきたいものは、次のとおりです。

  • □ 電気・水道・ガスの領収書、請求書、解約の書類
  • □ 親の通帳(料金の引き落としが記録されたもの)
  • □ 介護保険の被保険者証のコピー、要介護認定の通知
  • □ 老人ホームなどの入所の契約書、利用料金の領収書
  • □ 家に届いた親あての郵便物
  • □ 固定資産税の通知書、登記の書類、遺産分割協議書

電話よりも文字のほうが落ち着いて伝えられる方は、晃南土地のLINEで売買部に相談することもできます。お子さまなど、ご家族に代わりに送ってもらっても構いません。

よくある質問

Q. 確認書は、家を売る前にもらえますか?

A. いいえ、申請するのは売って引き渡したあとです。申請に、引き渡しの日が分かる売買契約書などが要るためです。ただ、電気・水道・ガスの書類や介護保険証のコピーは、売る前から集めておけます。売ると決めた時点で準備を始めると、申告の時期に慌てずに済みます。

Q. 親が最後の3年ほど、老人ホームに入っていました。それでも使えますか?

A. はい、条件を満たせば使えます。家を離れて施設に入る直前に、要介護・要支援の認定などを受けていたことと、施設が対象の種類であることが条件です。入所後も家財を置くなど親のために使い、人に貸したりしていないことも求められます。認定の書類と施設の契約書は、早めに手元にそろえておきましょう。

Q. 兄弟で相続しました。申請は代表の一人がまとめてできますか?

A. はい、代表の一人がまとめて出せますが、申請書は相続した人ごとに一人ずつ作ります。代表者が作る・出す場合はほかの相続人からの委任状を添え、住民票の写しも相続した全員の分が要ります。

Q. 電気や水道の解約の書類を、もう捨ててしまいました。どうすればいいですか?

A. ほかの書類で示せることがあります。最後の引き落とし日が分かる通帳のコピーや、クレジットカードの明細も、国の資料で例に挙がっています。不動産会社の「現況空き家」の広告や、空き家の管理を任せていた証明も、空き家だったことを示す書類になります。どれもそろわない場合でも、事情によっては代わりの書類で交付されることがあります。

Q. 確認書が届けば、特例は使えると考えていいですか?

A. いいえ、確認書は、特例が使えることを約束する書類ではありません。柏市も、確定申告ができることを確約した書類ではない、と案内しています。売る金額が1億円以下か、買う人が特別の関係にないかなど、ほかの条件もあります。晃南土地では、税理士などの専門家と連携して、条件を一つずつ確かめながら進めます。

まとめ

台所の引き出しから出てきた、領収書の束。それは、親が暮らし、その後は空き家だったことを示す手がかりになりえます。この記事のポイントを振り返ります。

  • 確認書は、相続した空き家の3,000万円の特例を確定申告で使うための書類で、柏の家なら柏市に申請する。
  • 売り方で、申請書が3種類(家のまま・壊してから・売ったあとに直すか壊す)に分かれる。
  • 基本の書類は、親の除票、相続した人の住民票、売買契約書、登記の書類、空き家だったことを示す書類。
  • 親が老人ホームに入っていた場合は、認定の書類、施設の契約書、入所後も家を使っていた書類を足す。
  • 申請は引き渡しのあとで、交付まで1週間ほどかかるため、書類集めは売る前から始める。
  • 2023年1月2日から2024年1月1日までに親を亡くした方は、2026年の年末が売る期限。

「うちの場合は、どの申請書で、何が足りないのだろう」。そう思われた方は、ご都合に合わせて、次のいずれかからお進みください。

書類と売る段取りを一緒に整理したい方は、相続した柏の空き家の売却について「晃南土地」に問い合わせるからどうぞ。

集めた書類を持って、顔を合わせて相談したい方は、総合不動産「晃南土地」我孫子店への来店予約をご利用ください。

売り出しから引き渡しまでの流れを先に知りたい方は、「晃南土地」の不動産売却サービスをご覧ください。

メッセージで気軽に聞きたい方は、晃南土地のLINEで売買部に問い合わせることもできます。

晃南土地は、2026年12月に柏駅から徒歩6分の柏市中央町に、柏支店を開業する予定です。開業までの来店のご相談は、我孫子店でお受けしています。くわしくは「晃南土地」柏支店のページをご覧ください。

「確認書のことだけ聞きたい」と一言添えていただければ、売却を前提とせず、書類の整理からお手伝いします。

企画構成・文/晃南土地 編集部

千葉県我孫子市を拠点に、1991年から地域の不動産に携わる晃南土地株式会社の編集部です。売買・賃貸・賃貸管理・買取り・リノベーションを一社で手がける立場から、柏・我孫子エリアの住まいと不動産の情報を、分かりやすくお届けします。

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