柏で自宅の売却を考えている方へ|浸水想定区域でも家は売れるのか
2026年の夏は記録的な大雨が続きました。この状況を受けて、「我が家はハザードマップで色がついている場所だけれど、この先売れるのだろうか」「価格が大きく下がるのではないか」というご相談が、柏にお住まいの方から増えています。長年暮らしてきた家だからこそ、資産としての価値がどうなるのか、気になるのは当然のことです。
先に結論をお伝えします。浸水想定区域に入っていることは、「売れない」を必ずしも意味するものではありません。実際に、浸水想定区域内の住宅であっても、柏市内で日々売買されています。大切なことは、何を買主側にお伝えする義務があり、価格にどう影響し得るのか、そしてどう売ればお互いに納得のいく条件に近づくのかを、順番に整理しておくことです。この記事では、不安を煽ることなく、柏の売却実務に沿ってその順番をお伝えします。
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結論:浸水想定区域に入っていても、売れないことはない
最初に押さえておきたいのは、「ハザードマップの色」と「売れるかどうか」は別の話だという点です。
洪水ハザードマップは、利根川などの河川が想定最大規模の降雨で氾濫した場合の浸水の広がりをシミュレーションした地図です。柏市の洪水ハザードマップも、国土交通省関東地方整備局と千葉県による想定最大規模降雨のシミュレーションをもとに作られています。つまり、色がついている場所は「起こり得る最大の想定」を示しているのであって、「危険だから住めない」「取引できない」という区分ではありません。
実際、柏市内の駅に近い住宅地の中にも、浸水想定区域に含まれるエリアは広く存在します。そうした場所の家は、これまでも通常どおり売買されてきました。買主が見ているのは、ハザードマップだけではなく、立地・価格・建物の状態・生活のしやすさの総合点です。
もうひとつ押さえておきたいのは、「色がついている」と一口に言っても、地図によって意味が違うことです。柏市には、河川の氾濫を想定した洪水ハザードマップと、下水道などで排水しきれない場合を想定した内水ハザードマップの2種類があります。同じ家でも、洪水では色がつかず内水では色がつく、あるいはその逆、ということが起こります。さらに、色の濃さは想定される浸水の深さを示しており、浅い想定と、床上まで及ぶ想定とでは、買主の受け止め方も対策の考え方も変わります。
売却の準備を始めるときは、「うちは色がついている」で止めず、次の3点を書き出しておくと、あとの説明が具体的になります。
- 洪水ハザードマップでの色の有無と、想定される浸水の深さ
- 内水ハザードマップでの色の有無と、想定される浸水の深さ
- 洪水ハザードマップの浸水継続時間(水が引くまでにかかると想定される時間)
この3点は、契約前の重要事項説明でも触れられる内容です。売主が先に把握しておけば、買主からの質問に「知りませんでした」で答える場面を減らせます。
一方で、2026年8月の大雨を経て、買主の目が水害リスクに向きやすくなっているのも事実です。だからこそ、売主側が「何をどう伝えるか」を整えておくことが、以前よりも売却の結果を左右するようになっています。この記事は、その準備のための記事です。
2026年8月の大雨で、買主の見方はどう変わったか
まず、買主側の空気を作った出来事を、事実として整理しておきます。
国土交通省の災害情報によると、千葉県では2026年8月13日夕方以降に線状降水帯が発生し、雨雲が長時間同じ場所に停滞したため記録的な大雨となりました。千葉市では8月の平年の総降水量の3倍以上にあたる360ミリを超える雨を観測し、観測史上1位を更新しています。この大雨は「令和8年8月千葉豪雨」と呼ばれ、柏市も災害救助法の適用を受けた市町のひとつです。
ここで重要なのが、ウェザーニューズが2026年8月15日に公表した分析です。寄せられた浸水被害の報告のうち、55.7パーセントが「低位地帯または浸水想定区域の外」からのものでした。緊急アンケートの回答10,009件と、同社に寄せられたリポートをもとにした集計です。被害が多かった市町村として、千葉市中央区・緑区・美浜区、柏市、八千代市、市原市、松戸市などが挙げられています。
つまり今回、水がついた場所の半数以上は、ハザードマップで色がついていない場所でした。国の被害状況報告でも、国が管理する河川については氾濫による被害情報はなく、千葉県管理の17河川で浸水被害が確認されたとされています。大きな川の堤防が決壊したのではなく、短時間の激しい雨に排水が追いつかない「内水氾濫」が中心だった、というのが今回の特徴です。
この事実は、売主の方にとって2つの意味を持ちます。ひとつは、「色がついている=今回被害を受けた」ではないということ。もうひとつは、買主は今後「ハザードマップの色」だけでなく、「実際にこの家はどうだったのか」を聞いてくるようになる、ということです。
買主への説明でも、「洪水」と「内水」は分けて使うと正確に伝わります。「洪水ハザードマップでは区域外だが、内水ハザードマップでは浅い浸水の想定がある」「8月の大雨は内水氾濫が中心で、うちの前面道路は冠水したが敷地には入らなかった」というように、どの地図の、どの現象の話なのかを区別して話せると、買主は状況を正しく理解できます。「浸水想定区域」という言葉だけでやり取りすると、河川の氾濫の話と排水の話が混ざり、実態より大きな不安を与えてしまうことがあります。
柏市内のどこで何が起きたのか、地図の読み方を含めて詳しく知りたい方は、『柏のハザードマップと地盤2026|液状化・浸水リスクと安全なエリアの見極め方』をあわせてご覧ください。
重要事項説明で「水害リスク」はどこまで伝わるのか
「浸水想定区域の家を売るとき、何を伝えなければいけないのか」。ここは売主の方が最も不安に感じる部分なので、法令で決まっていることと、実務で行われていることを分けて整理します。
法令で決まっていること:水害ハザードマップの提示
2020年(令和2年)8月28日に施行された宅地建物取引業法施行規則の改正により、不動産取引の重要事項説明の項目に「水防法の規定に基づき作成された水害ハザードマップにおける対象物件の所在地」が追加されました。
具体的には、市町村が配布または公開している洪水・雨水出水(内水)・高潮のハザードマップのうち入手可能な最新のものを提示し、対象物件のおおむねの位置を示すこととされています。柏市の場合、津波・高潮の浸水想定区域外のため、洪水ハザードマップと内水ハザードマップが対象になります。
つまり、「浸水想定区域に入っているかどうか」は、売主が隠す・隠さないの判断をする余地なく、契約前に不動産会社から買主へ説明される事項です。
実際の重要事項説明の場面では、不動産会社が柏市の洪水ハザードマップと内水ハザードマップを印刷したものを用意し、そこに物件のおおむねの位置を示して、浸水想定の有無や深さを買主に説明します。国土交通省は、あわせて避難所の位置も示すことが望ましいとしています。売主がこの場に同席することは通常ありませんが、「どの地図の、どの色の場所として説明されるのか」は、売却を任せる会社に事前に確認しておくと、売り出し前の準備がしやすくなります。
見落とされがちな点:区域外でも「リスクがない」とは説明されない
同じ改正で、国土交通省は「対象物件が浸水想定区域に該当しないことをもって、水害リスクがないと相手方が誤認することのないよう配慮すること」も求めています。
これは、浸水想定区域内の売主にとっては、少し見方を変える材料になります。区域外の物件が「安全」と説明されるわけではなく、区域内の物件だけが不利に扱われる構図ではない、ということです。8月の大雨で想定区域外の被害が半数以上を占めた事実は、この配慮の意味を裏づけています。
実務で行われていること:過去の浸水被害の告知
ハザードマップ上の位置とは別に、「この家が過去に実際に浸水したことがあるか」は、売主から買主へ伝える事項として扱われます。売買の実務では、売主が「物件状況報告書(告知書)」などの書面に、過去の浸水被害の有無や、雨漏り・給排水の不具合といった建物の状態を記載し、買主に引き渡す方法が広く用いられています。
過去の浸水被害を知りながら伝えなかった場合、引き渡し後に契約不適合責任を問われたり、トラブルの原因になったりするおそれがあります。逆に言えば、正しく伝えておけば、あとから「聞いていなかった」と言われるリスクを大きく減らせます。
告知の範囲や書き方は物件や契約の内容によって変わります。「自分の家の場合、何をどこまで書けばよいのか」は、個別に不動産会社と確認しながら進めるのが安全です。
「告知義務」を怖がる必要はない理由
告知という言葉に身構える方も多いのですが、告知は売主を縛るためだけの仕組みではありません。売主を守る仕組みでもあります。
契約前にきちんと伝えた事実については、買主はそれを承知のうえで購入を決めたことになります。過去に床下まで水がついたことがある家でも、その事実と、そのあとに行った対策を伝えたうえで契約に至れば、引き渡し後にその点で責任を問われる可能性は低くなります。伝えなかった場合のほうが、はるかにリスクが大きいのです。
また、告知は「悪いことを白状する」場面ではなく、「この家の状態を正確に説明する」場面です。浸水の事実がある場合でも、次のような情報をセットで伝えると、買主の受け止め方は変わります。
- いつ、どの程度の浸水だったのか(床下か、床上か、道路冠水のみか)
- その後にどんな対策を行ったか(排水設備の改修、基礎や床下の補修、止水板の設置など)
- 対策後に同じ規模の雨でどうだったか
事実だけを並べるのではなく、対策と結果まで示せると、「リスクを把握し、手を打ってきた家」として伝わります。
浸水の程度によって、伝え方の組み立ても変わります。場面ごとに整理しておきます。
前面道路の冠水のみで、敷地・建物に被害がなかった場合
「道路は冠水したが、敷地には入らなかった」という事実は、むしろ伝える価値があります。敷地が道路より高い、排水が機能した、といった理由がある場合は、その理由もあわせて説明できると、買主にとっては「この家は水に強い」という具体的な材料になります。
床下浸水があった場合
床下浸水は、乾燥・消毒・清掃をどう行ったか、床下の木部や断熱材に影響がなかったか、その後にカビや湿気の問題が出ていないかが、買主の関心の中心になります。当時の対応の記録(業者の作業報告書、写真、費用の領収書)があれば、告知書とあわせて提示します。記録がない場合は、対応の内容を可能な範囲で文章にまとめておきます。
床上浸水があった場合
床上浸水は、建物の補修範囲(床・壁・断熱材・設備の交換)と、その後の再発防止策が問われます。補修の内容と時期、工事を行った会社、その後に同程度の雨でどうだったかを、時系列で整理しておくことが大切です。火災保険で対応した場合は、保険会社の査定内容も参考資料になります。
いずれの場合も、「いつ・どこまで・どう対応した・その後どうか」の4点をそろえておくと、告知書の記載も、買主への説明も、迷わず進められます。
「過去の浸水をどう書けばいいか分からない」「そもそも自分の家が浸水したことがあるか記憶が曖昧」という方は、柏の不動産売却を扱う「晃南土地」の売却サービスで、告知書の整理からお手伝いしています。
査定額にはどう影響するのか
「浸水想定区域だと、査定額はいくら下がるのか」と聞かれることがありますが、「〇パーセント下がる」といった一律の数字はありません。査定は、そのエリアの取引事例と、物件ごとの条件を積み上げて出すものだからです。
ただし、次のような考え方はお伝えできます。
影響が出やすい要素
- 過去に実際の浸水被害があり、対策が取られていない
- 内水ハザードマップで浸水の深さが大きく示されている場所にあり、かつ周囲より低い土地にある
- 同じ町内で、区域外の物件と直接比較される競合が多い
影響が小さくなりやすい要素
- 想定区域内でも、これまで浸水の事実がない
- 基礎の高さ、排水設備、止水対策などの備えがある
- 駅からの距離や生活利便性など、他の条件が強い
- 8月の大雨でも被害がなかったという、直近の実績がある
査定を依頼するときは、水害に関する次の情報を先に伝えておくと、机上の相場だけでない、実態を踏まえた査定額が出やすくなります。
- 洪水・内水それぞれのハザードマップでの位置と想定深さ
- 過去の浸水の有無と、あった場合の程度・時期・対応
- 8月の大雨のときの状況
- 止水・排水・基礎まわりの対策の有無と記録
- 火災保険の水災補償の加入状況
査定には、取引事例をもとに机上で出す方法と、担当者が現地を見て出す方法があります。浸水想定区域の家は、敷地と道路の高低差や排水の状態が価格に関わるため、机上査定だけで判断せず、現地を見てもらったうえで査定額の根拠を聞くことをおすすめします。「なぜこの金額なのか」を、同じ町内の成約事例と、この家の条件に分けて説明してもらえる会社であれば、売り出し価格の相談もしやすくなります。
査定額は「地図の色」で決まるのではなく、「そのエリアで買主がいくらで買ってきたか」と「この家がどういう状態か」で決まります。柏市内の同じ町内でも、直近の取引事例を見れば、想定区域内の物件が通常の価格帯で成約している例は珍しくありません。
売り出し価格の決め方そのものについては、『柏で不動産の売り出し価格はどう決める?”相場×戦略”で失敗しない値付けの考え方』で詳しく解説しています。
買主が本当に気にしている3つのこと
浸水想定区域の物件を検討する買主が、内見や問い合わせの場面で確かめたがるのは、次の3点です。売主側で先回りして答えを用意しておくと、話が早く進みます。
この家は、実際に水がついたことがあるか
ハザードマップの色よりも、買主が知りたいのはこれです。「ない」なら、その事実をはっきり伝えます。「ある」なら、時期・程度・対策をセットで伝えます。8月の大雨のときにどうだったかは、直近の実績として説明しやすい材料です。
備えがあるか、追加でいくらかかるか
止水板、排水ポンプ、基礎の高さ、床下の換気や防水など、備えの有無は買主の安心感に直結します。備えがない場合でも、「どんな対策が可能で、費用の目安はどのくらいか」を示せると、買主は「自分で対策すれば住める」と判断しやすくなります。
備えがない場合、「売り出し前に対策を行うか」「対策せずに価格に織り込むか」で迷う方が多いところです。判断の基準は次の3つです。
- 費用と効果の見合い:止水板の設置や雨水枡の清掃のように、比較的少ない費用で買主の安心感が大きく変わる対策は、先に行う価値があります。敷地のかさ上げのように費用が大きい工事は、価格に織り込んで買主の判断に委ねるほうが合理的な場合があります
- 工期と売り出し時期:売り出しを急ぐ場合、工事を待つより、対策の見積書を取って「この費用で対応できる」と示すほうが早く進みます
- 想定される買主層:建て替えや大規模リフォームを前提に買う層には、既存の対策工事の価値が伝わりにくいことがあります。逆に、そのまま住む前提の層には、対策済みであることが決め手になりやすい傾向があります
どちらを選ぶにしても、「対策にいくらかかるか」を売主側で把握しておくことが出発点です。見積もりだけ取っておく、という選択も有効です。
火災保険の水災補償はどうなるか
2024年10月以降、火災保険の水災に関する保険料率は、損害保険料率算出機構の参考純率で市区町村単位の5区分に細分化されました。水災リスクに応じて地域ごとに保険料が変わる仕組みで、買主が住宅ローンとあわせて火災保険を検討する際に、この点を気にする方が増えています。柏市がどの区分に当たるかは、損害保険料率算出機構のウェブサイトで確認できます。売主が保険の中身まで説明する立場ではありませんが、「水災補償を付けている」「保険で対応した実績がある」といった事実があれば、伝える価値があります。
売れる家にするための準備:対策の履歴を「資料」にする
浸水想定区域の家を売るときに最も効くのは、値下げではなく「準備」です。とくに、対策の履歴を資料にしておくことが、売却の武器になります。
- 過去に行った止水・排水・防水工事の見積書や領収書
- 基礎や床下の補修の記録、写真
- 火災保険で対応した場合の記録
- 排水設備や側溝の清掃・点検の記録
- 8月の大雨のときの状況(被害なし、道路冠水のみ など)を記したメモ
集めた記録は、1冊のファイルか、数枚の一覧にまとめておくと、内見や商談の場で使いやすくなります。構成の例は次のとおりです。
1. ハザードマップ上の位置(洪水・内水それぞれの地図の該当部分の写し)
2. 過去の浸水の有無と、あった場合の時期・程度・対応(告知書の内容と一致させる)
3. 対策工事の一覧(時期・内容・施工会社・費用)と、見積書・領収書・写真
4. 8月の大雨のときの状況(日付・天候・敷地と道路の様子)
5. 日常の維持管理(側溝・雨水枡の清掃時期、排水設備の点検記録)
記録が残っていない工事については、「いつ頃・どんな工事をしたか」を分かる範囲で文章にしておくだけでも意味があります。施工会社が分かれば、当時の工事内容を問い合わせて資料を出してもらえることもあります。
買主が最も不安に感じるのは、「リスクがあるかもしれないのに、何もされていない」状態です。逆に、リスクに向き合って手を打ってきた記録が残っていれば、買主は安心して検討を進められます。マイナスに見えがちな要素も、資料があれば「この家は分かっている家だ」という信頼に変わります。
売却前に必要な書類の全体像は、『柏で不動産を売るときの必要書類と準備|スムーズに進めるチェックリスト』にまとめています。
内見で伝わる「見せ方」の工夫
準備した資料は、内見の場で自然に伝わる形にしておくと効果的です。
- 玄関や床下点検口の近くに、対策工事の記録をファイルで置いておく
- 内見時に、敷地と道路の高低差、排水の流れる方向を実際に見てもらう
- 止水板があるなら、設置場所と使い方を説明できるようにしておく
- 「この土地は周囲より高い」「前の道路は冠水したがうちは無事だった」など、事実に基づく説明を一言で言えるようにしておく
内見の時期や天候によっても、見せ方は変わります。
- 晴れの日の内見:敷地と道路の高低差、排水設備の位置、側溝の状態を落ち着いて見てもらえます。対策の記録を見せるのに向いた場面です
- 雨の日・雨上がりの内見:買主が最も気にする「水はどこに流れ、どこにたまるか」を実際に見てもらえます。前面道路に水がたまらず、敷地に水が入っていない様子は、資料よりも説得力があります。雨の日の内見を断らず、むしろ歓迎する姿勢が信頼につながります
- 梅雨や台風の時期:買主の関心が水害に向きやすい時期です。この時期に売り出す場合は、対策の記録と直近の実績を、物件情報の段階から明記しておきます
ハザードマップの色に不安を持って来た買主ほど、現地で納得できる材料があると、評価が大きく変わります。「聞かれたら答える」よりも「先に見せる」姿勢が、信頼につながります。
内見前の準備全般については、『内見で選ばれる家にする|柏で売る前の「見せ方」準備』もご参照ください。
「売れない」と感じたときに見直す順番
売り出してみたものの反応が薄い。そんなとき、「やはり浸水想定区域だからだ」と結論づける前に、見直したい順番があります。
1. 価格が、同じ町内の直近の成約事例と比べて高すぎないか
2. 水害リスクについての説明が、買主に「不明」のまま残っていないか
3. 対策の履歴や直近の実績が、資料として提示できているか
4. 見せ方(写真・内見の動線・整理整頓)に改善の余地がないか
5. 売却を任せている会社が、柏の地域事情と水害リスクの説明に慣れているか
買主側の反応によって、手を打つ場所は変わります。
- 問い合わせ自体が少ない:価格か、物件情報の見せ方(写真・説明文)に原因がある可能性が高い。水害リスクの説明を物件情報の段階で明記していないと、「聞くのが面倒」で候補から外されることがあります
- 内見はあるが申し込みに至らない:現地で不安が解消されていない可能性がある。敷地と道路の高低差、排水の状態、対策の記録を、内見の場で見せられているかを確認します
- 申し込み後に価格交渉で折り合わない:対策費用の見積もりを買主が持っていることがある。売主側でも対策費用の目安を把握し、価格に織り込むか、対策を先に行うかを判断します
多くの場合、1と2の見直しで反応が変わります。とくに2は、買主が「聞きにくいこと」を聞けずに離れているケースが少なくないため、売主側から情報を出すだけで検討が前に進むことがあります。
反応が薄いときの見直し方全般は、『柏の家が売れないときの見直しポイント|価格・見せ方・会社の3点』で整理しています。
柏で浸水想定区域の家を売るなら、地元の会社に相談する意味
柏市内の水害リスクは、町名単位ではなく、道一本、敷地一つで違います。同じ町内でも、台地の縁にある家と、大堀川沿いの低地にある家では、内水ハザードマップの色も、8月の大雨のときの状況も異なります。
柏市は、市域の大部分が下総台地の上にあり、利根川や手賀沼に向かって低地が広がる地形です。市街地の中を大堀川などの中小河川が流れ、その周辺は台地の中の谷筋にあたります。内水ハザードマップで色がつきやすいのは、こうした谷筋や、台地の上でも周囲より低い窪地、道路の下をくぐるアンダーパスの周辺です。同じ丁目の中でも、台地の上の区画と谷筋の区画では条件が異なります。
こうした「地図には出ない差」を踏まえて価格と説明を組み立てられるのは、そのエリアの取引を実際に見てきた会社です。私たち晃南土地は、我孫子を拠点に、隣接する柏エリアの売買を長く扱ってきました。浸水想定区域の物件についても、告知書の整理、対策履歴の資料化、買主への説明の仕方まで、売主の方と一緒に組み立てています。
「自分の家の場合は、どこから手をつければいいのか」を整理したい方は、次のいずれかからお進みください。
状況だけ伝えて、進め方から相談したい方は、柏の浸水想定区域の家の売却について「晃南土地」に問い合わせるをご利用ください。
対面でじっくり話したい方は、総合不動産「晃南土地」我孫子店への来店予約からご予約いただけます。
売却の進め方を先に確認したい方は、「晃南土地」の不動産売却サービスを詳しく見るをご覧ください。
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よくある質問
Q. 浸水想定区域に入っていることは、買主に知られますか。
A. はい。2020年8月28日以降、不動産取引の重要事項説明では、水害ハザードマップ上の物件のおおむねの位置を示すことが法令で定められています。売主が隠す・隠さないを判断する事項ではなく、契約前に不動産会社から買主へ説明されます。そのうえで、区域外の物件についても「水害リスクがないと誤認させないよう配慮すること」が求められているため、区域内の物件だけが一方的に不利に扱われる仕組みではありません。
Q. 過去に床下浸水したことがあります。伝えなければいけませんか。
A. 過去の浸水被害は、売主から買主へ伝える事項として扱われます。実務では物件状況報告書(告知書)などの書面に記載する方法が広く用いられています。知りながら伝えなかった場合、引き渡し後のトラブルや責任問題につながるおそれがあるため、時期・程度・その後の対策をセットで伝えるのが安全です。書き方は物件によって異なるため、不動産会社と確認しながら進めてください。
Q. 浸水想定区域だと、査定額はどのくらい下がりますか。
A. 「〇パーセント下がる」といった一律の数字はありません。査定は、同じエリアの直近の取引事例と、物件ごとの条件(過去の浸水の有無、対策の有無、立地や建物の状態)を積み上げて出すものです。想定区域内でも浸水の事実がなく、備えがある物件は、影響が小さくなる傾向があります。
Q. 8月の大雨で被害はありませんでしたが、伝えたほうがいいですか。
A. 伝える価値があります。買主にとって「直近の記録的な大雨で被害がなかった」という事実は、地図の色よりも具体的な安心材料になります。道路の冠水があった場合はその事実も含めて、正確に伝えることをおすすめします。
まとめ
浸水想定区域に入っていることは、「売れない」を意味しません。ハザードマップの色は起こり得る最大の想定を示すもので、柏市内でも区域内の住宅は日々取引されています。2026年8月の大雨では、浸水被害の半数以上が想定区域の外で起きたことも、地図の色だけでは水害リスクを語れないことを示しています。
売主がやるべきことは、①法令で定められた水害ハザードマップの説明と、過去の浸水の告知を正しく行うこと、②対策の履歴や直近の実績を資料にすること、③内見で先に見せること、④価格を直近の成約事例に照らして決めること、の4つです。この順番で準備すれば、「浸水想定区域だから」と諦める前に、できることは十分にあります。
自分の家の場合はどうか、整理から始めたい方は、柏の浸水想定区域の家の売却について「晃南土地」に問い合わせるからお気軽にご連絡ください。対面での相談は総合不動産「晃南土地」我孫子店への来店予約、売却サービスの内容は「晃南土地」の不動産売却サービスを詳しく見るからご確認いただけます。スマートフォンから一言だけ聞いてみたい方は、晃南土地のLINEで売買部に相談するからもどうぞ。