親からの頭金、いくらまで税金ゼロ?|最大1,000万円、今年12月31日までの贈与が対象!
千葉県柏市のモデルルームを見た帰り道、助手席でスマホの電卓を開く。「うちの親が、頭金を少し出そうかって言ってくれてて」「ありがたいけど、それって税金はかからないのかな」。年内がどうとか、どこかで聞いた気もする。親の気持ちはうれしいのに、30代で初めての家探しとなると、お金の話は分からないことだらけですよね。
親からの住宅資金と税金の関係を、千葉県我孫子市に本社を置く晃南土地 編集部が、家を買う側の目線でまとめました。晃南土地は1991年に設立し、家の売買だけでなく、賃貸管理や買取り、リノベーションまで一社で手がけています。数字や条件は、2026年10月に国税庁・国土交通省・財務省の公表資料で確かめたものです。
この記事で分かることは、次の3つです。
- 親からの頭金が、いくらまで税金ゼロになるか(省エネ性能などが高い家は1,000万円、それ以外は500万円まで)
- 2026年12月31日までに済ませたいことと、来年の申告までの流れ
- 夫婦の名義や中古住宅で、つまずきやすいところ
物件をまだ探し始めたばかりでも大丈夫です。気になることは、親の援助を受けた家探しについて「晃南土地」に問い合わせるからそのまま送ってください。
親からの頭金、いくらまでなら税金ゼロ? 先に答えから
この章の要点
- 省エネ性能などが高い家なら1,000万円、それ以外の家なら500万円まで、贈与税がかかりません
- 枠はお金を受け取る人1人ごとで、2026年12月31日までに受け取るお金が対象です
- 税金がゼロでも、翌年2月1日〜3月15日の申告が条件です
先に答えをお伝えします。親からの頭金は、条件を満たせば最大1,000万円まで税金がかかりません。「住宅取得等資金の贈与の非課税」という国の特例です。そのため、柏市でも我孫子市でも条件は変わりません。
ふつうは、1年に110万円を超えるお金を親からもらうと、贈与税(もらった人にかかる税金)の対象になります。この特例は、家を買うためのお金に限って、その枠を大きく広げたものです。国土交通省は、家を買う人の最初の負担を軽くし、質のよい住宅を増やすための制度と説明しています。
| 家の種類 | 税金がかからない上限(受け取る人1人あたり) |
|---|---|
| 省エネ性能・耐震性能などが高い家(省エネ等住宅) | 1,000万円 |
| それ以外の家 | 500万円 |
つまり、同じ金額を受け取っても、家の性能によって使える枠が2倍ちがいます。
数字の重みを、身近な例で見てみます。親から1,000万円を受け取り、その年にほかの贈与はなかったとします。
| 家の種類 | 特例を使った場合の贈与税 | 特例を使わなかった場合の贈与税 |
|---|---|---|
| 省エネ等住宅 | 0円 | 約177万円 |
| それ以外の家 | 約48.5万円 | 約177万円 |
※18歳以上の子が親から受け取り、1年ごとに計算するふつうの方法(暦年課税)で計算した目安です。
つまり、特例を使えるかどうかで、100万円単位の差が出ることがあります。上限を超えた分には、1年110万円の基礎控除(110万円までは税金がかからない枠)が使えます。省エネ等住宅なら、合わせて1,110万円までが税金ゼロの目安です。もう一つの計算方法を選ぶ道もあり、第9章で紹介します。
ただし、この「税金ゼロ」は、黙っていても受けられるものではありません。お金を受け取った翌年の2月1日から3月15日までに、贈与税の申告をすることが条件です。申告の準備は、第8章でくわしく見ていきます。
1,000万円の枠に入るのは、どんな家?
この章の要点
- 新築は、断熱と省エネの等級がともに高い家(ZEH水準)であることが目安です
- 省エネのかわりに、耐震やバリアフリーの等級で条件を満たす道もあります
- どの道でも証明書が要るので、契約の前に売主や建築会社に確かめます
1,000万円の枠に入るかどうかは、見た目の新しさや価格では決まりません。決め手は、証明書で示せる家の性能です。
国税庁の案内では、省エネ・耐震・バリアフリーのどれか1つの基準を満たせばよいとされています。ただし省エネの基準は、新築と中古で高さが違います。
| 家の種類 | 省エネで満たす場合 | 耐震・バリアフリーで満たす場合 |
|---|---|---|
| 注文住宅・新築の建売・新築マンション | 断熱等性能等級5以上かつ一次エネルギー消費量等級6以上 | 耐震等級2以上か免震建築物、または高齢者等配慮対策等級3以上 |
| 中古住宅・増改築をした家 | 断熱等性能等級4以上または一次エネルギー消費量等級4以上 | 耐震等級2以上か免震建築物、または高齢者等配慮対策等級3以上 |
つまり、新築には中古よりも一段高い省エネ性能が求められます。断熱等性能等級は家の暖かさを保つ力を、一次エネルギー消費量等級は冷暖房や給湯で使うエネルギーの少なさを表します。
2025年4月以降に工事を始める家は、原則として省エネ基準(どちらも等級4相当)を満たすことが義務になりました。それでも、贈与の1,000万円の枠には、それより上の等級5と6が求められます。「新築だから大丈夫」とは言い切れないのは、このためです。
例外もあります。2023年12月31日までに建築確認(工事の前に図面を審査する手続き)を受けた家は、等級4で足りるとされています。2024年6月30日までに完成した家も同じ扱いです。完成から時間がたった新築の建売を検討するなら、この扱いに当たるかを確かめてみてください。
よくあるのは、建売の内覧で「ZEH水準」と書かれたチラシを見て、安心してしまう場面です。贈与の特例では、性能を証明書で示すことが条件になります。契約の前に「贈与税の非課税に使う住宅性能証明書を出せますか」と売主に聞いておきましょう。発行に日数や費用がかかることもあるからです。
新築の省エネ住宅では、国の補助金が使える場合もあります。制度の一覧は、『柏で家を買うときの補助金・支援制度2026|使える制度の一覧』にまとめています。
中古マンションや中古の一戸建ても使える? 広さと築年数の決まり
この章の要点
- 登記簿の床面積が40㎡以上240㎡以下で、その半分以上に自分が住む家が対象です
- 40㎡以上50㎡未満の家は、受け取る人の所得の上限が1,000万円に下がります
- 中古は、1982年1月1日以後に建てられたか、耐震の基準を満たす証明があることが条件です
中古マンションや中古の一戸建ても、条件を満たせば特例の対象になります。気をつけたいのは、広さと築年数の2つです。
広さは、チラシの数字ではなく、登記簿(法務局にある不動産の記録)の床面積で見ます。マンションなら、自分の部屋の専有部分の面積です。
| 項目 | 決まり | 見落としやすい点 |
|---|---|---|
| 床面積 | 登記簿で40㎡以上240㎡以下 | マンションの広告の面積は、登記簿より広く出ることがある |
| 住まいの割合 | 床面積の半分以上に、受け取る人が住む | 店舗や事務所を兼ねる家は、割合を確かめる |
| 受け取る人の所得 | その年の合計所得金額が2,000万円以下(40㎡以上50㎡未満は1,000万円以下) | 夫婦の合計ではなく、受け取る人の所得で見る |
| 中古の築年数 | 1982年1月1日以後に建てられた家。それより前なら耐震の基準を満たす証明 | 登記簿の建築の日付が目安になる |
つまり、コンパクトなマンションや築年数の古い家ほど、確かめることが増えます。
マンションの広告では、壁の厚みの真ん中から測った面積(壁芯面積)を載せることがあります。一方、登記簿は壁の内側で測るため、少し小さな数字になります。広告で40㎡を少し超える部屋は、登記簿では40㎡を下回ることもあります。ふたり暮らし向けのコンパクトな部屋を探すなら、登記簿の面積(新築なら登記される予定の面積)を先に確かめると安心です。
1981年以前に建てられた中古を選ぶ場合は、耐震基準適合証明書などで、耐震の基準を満たすことを示します。引き渡しの前に耐震改修の申請をして、翌年3月15日までに工事と証明を終える方法もあります。どちらも段取りに時間がかかるので、買うと決める前に相談しておきたいところです。
夫婦のどちらがもらう? 親の組み合わせと家の名義
この章の要点
- 対象は自分の父母や祖父母からのお金で、パートナーの親からは対象外です
- 枠は受け取る人ごとなので、夫婦がそれぞれ自分の親から受け取れば、それぞれに枠があります
- 受け取った人は家の持分を持ち、持分はお金を出した割合に合わせるのが基本です
結論から言うと、援助してくれる親の「子ども本人」が受け取り、その人が家の名義を持つ形にします。国税庁は、配偶者の父母は直系尊属(自分の父母や祖父母など)に当たらないとしています。そのため、パートナーの親からのお金は、養子縁組をしていない限り特例の対象外です。
| 誰から誰へ | 特例の対象か |
|---|---|
| 夫の親から夫へ/妻の親から妻へ | 対象 |
| 妻の親から夫へ/夫の親から妻へ | 対象外(養子縁組をしている場合を除く) |
| 夫婦それぞれが、自分の親から受け取る | それぞれに上限まで対象 |
| 父と祖父の両方から、同じ人が受け取る | 対象。ただし2人分を合わせて上限まで |
つまり、夫婦の両方の親が援助してくれる場合は、それぞれが自分の親から受け取ると、枠を2人分使えます。
もう一つ大事なのが、家の名義です。受け取った人が、家の所有者になることが条件になっています。夫婦で共有するときの持ち分(持分)を持つ形でもかまいません。お金を受け取ったのに、家の名義はパートナーだけという形では使えません。
持分の決め方にも注意が要ります。国税庁は、実際に出したお金の割合と登記の持分がずれると、贈与税の問題が起きることがあると説明しています。
例として挙げられているのは、3,000万円の家です。夫が2,000万円、妻が1,000万円を出したのに、持分を半分ずつにした場合です。妻の持分は1,500万円分になるため、差の500万円は夫から妻への贈与とされます。
「名義は半分ずつでいいよね」と、何となく決めてしまう場面はよくあります。親からのお金、住宅ローンの借入額、自分たちの貯金を、夫婦それぞれ書き出してみてください。その割合が、持分を考えるときのたたき台になります。二世帯で暮らす場合は、『柏で二世帯住宅を建てる・買う|間取り・費用・親世帯との資金分担』も参考になります。
ほかにも、受け取る年の1月1日に18歳以上であることが条件です。2009年から2023年分の申告で、この特例をすでに使った人は、原則として対象外になります(一定の場合を除く)。親や親族から家を買う場合も、特例は使えません。
年内に何をすればいい? 12月31日までのやることリスト
この章の要点
- 「いくら・誰から誰へ・いつ」を親と決め、2026年12月31日までに受け取ります
- 銀行の窓口は12月31日から1月3日まで休みなので、振り込みは余裕をもって済ませます
- 1,000万円の枠に入る家かどうかは、受け取る前に確かめておきます
2026年の贈与で特例を使うなら、お金を受け取るのは12月31日までです。年が明けてから受け取ると、2027年の贈与になります。2027年の贈与が対象になるかは、まだ決まっていません(第10章)。
年末は、仕事納めや大掃除、帰省の準備で慌ただしくなりますよね。「お正月に実家で話そう」では、間に合わないかもしれません。11月のうちに、親と一度ゆっくり話す時間をつくるのがおすすめです。
- □ 親と、金額・受け取る人・振り込む日を話した
- □ 候補の家が1,000万円の枠に入るか、証明書を出せるかを売主や建築会社に聞いた
- □ 中古なら、登記簿の床面積と建てられた日付を確かめた
- □ 家の持分を、夫婦それぞれが出すお金の割合で考えた
- □ 振り込みで受け取り、通帳やネットバンキングの記録を残した
- □ 受け取ったお金を、物件の代金(手付金や残りの代金)にあてる流れを決めた
- □ 「いつ・誰から・いくら」を書いた贈与契約書を作った
つまり、年内にすることは「話す・確かめる・受け取る」の3つに分けられます。
振り込みの日にも気をつけたいところです。銀行の窓口は、法令で12月31日から1月3日までが休みと決まっています。
ネットバンキングでも、ほかの銀行あての振り込みは、次の営業日の扱いになることがあります。2026年の銀行の窓口は、12月30日(水)が年内最後の営業日です。余裕を見て、12月25日(金)ごろまでに済ませておくと落ち着いて年を越せます。
贈与契約書は、特例の決まりで出す書類ではありません。それでも、いつ・誰から・いくら受け取ったかが一目で分かり、申告のときの整理に役立ちます。親と子がそれぞれ署名して、1通ずつ持っておくとよいでしょう。
年内の段取りを、物件の引き渡しの予定と合わせて組み立てたい方もいらっしゃると思います。そんなときは、柏・我孫子での家探しと年内の段取りを「晃南土地」に相談するからご連絡ください。
引き渡しが来年の春でも間に合う? 「3月15日」の決まり
この章の要点
- 2026年中に受け取ったお金は、2027年3月15日までに家の代金にあて、家を手に入れることが条件です
- 建売やマンション、中古は引き渡しまで、注文住宅は屋根まで組み上がった状態までが目安です
- 2027年3月15日までに住むか、そのあと遅れずに住む見込みであることも求められます
引き渡しが2027年の春でも、3月15日までなら間に合う可能性があります。2026年中に受け取ったお金なら、翌年3月15日までに家の代金にあてて、家を手に入れることが条件だからです。
ここでいう「手に入れる」は、家の種類で意味が変わります。国税庁の解説では、建売住宅や分譲マンションは、売買契約を結んだだけでは足りず、引き渡しを受けていることが求められます。注文住宅は、3月15日に屋根(骨組みを含む)まで組み上がっていれば、新築に含めるとされています。いわゆる棟上げのあとの状態です。
| 引き渡し・工事の予定 | 2026年中に受け取るお金で特例を使えるか | 気をつけたいこと |
|---|---|---|
| 2026年中に引き渡し | 条件を満たせば使える | 申告は2027年2月1日〜3月15日 |
| 2027年3月15日までに引き渡し(注文住宅は棟上げのあと) | 条件を満たせば使える | 工事や決済の遅れで、3月15日を越えないか |
| 2027年3月16日以降に引き渡し | 使えない | 2027年に受け取るお金で使えるかは、12月の税制改正の内容しだい |
つまり、引き渡しの予定日が、どの年にお金を受け取るかを決める物差しになります。
たとえば、柏の葉キャンパスや柏駅の周りで、新築マンションを検討しているとします。新築マンションは、契約から引き渡しまで1年以上かかることもあります。引き渡しが2027年の夏なら、2026年中に受け取るお金では特例を使えません。この場合は、12月に示される税制改正の内容を見てから、受け取る時期を考えることになります。
住み始める時期にも決まりがあります。2027年3月15日までに住むか、そのあと遅れずに住むことが見込まれる必要があります。2027年12月31日までに住んでいないと、原則として特例は使えず、修正申告(出した申告を直す手続き)が求められます。申し込みから引き渡しまでの流れは、『柏で中古住宅を買う流れ|申込から引渡しまでのステップと注意点』でも紹介しています。
もらったお金は、何に使えばいい? 家の代金と手続きのお金の分け方
この章の要点
- 対象になるのは、家と土地の代金にあてたお金です
- 仲介手数料や登記の費用、税金にあてたお金は、家の代金には含まれません
- すでに借りている住宅ローンの返済にあてるお金も対象外です
親からのお金は、家と土地の代金にあてるのが基本です。国税庁の質疑応答では、対象は新築なら工事の請負代金、買う場合は売買代金と説明されています。
| 使い道 | 特例の対象か |
|---|---|
| 家と土地の代金(手付金や残りの代金を含む) | 対象 |
| 注文住宅の工事代金 | 対象 |
| 建築会社とは別の建築士に払う設計料 | 対象とみてよいとされている |
| 仲介手数料・契約書の印紙代 | 対象外 |
| 登録免許税・不動産取得税 | 対象外 |
| すでに借りている住宅ローンの返済 | 対象外 |
つまり、家を買うときにかかるお金でも、「家そのものの代金」と「手続きのお金」は分けて考えます。もらったお金のうち、家の代金にあてなかった分は、非課税の特例の対象になりません。
家計の目線では、「親からのお金は物件の代金へ、諸費用は自分たちの貯金から」と分けると整理しやすくなります。諸費用は、物件の値段とは別にかかる手続きのお金です。目安は『柏で家を買うときの諸費用・初期費用ガイド|物件価格以外にいくらかかる?』にまとめています。頭金をいくら入れるかの考え方は、『柏で家を買う予算はどう決める?|頭金・自己資金の目安と資金計画』が参考になります。
住宅ローン控除(年末のローン残高に応じて所得税などが戻る制度)を使う方は、もう一つ知っておきたいことがあります。控除の計算では、家の代金から、特例を使って受け取った額を差し引きます。そのうえで、年末のローン残高と比べて少ないほうがもとになります。
身近な例で見てみます。4,000万円の家を、親からの1,000万円と住宅ローン3,000万円で買ったとします。家の代金から1,000万円を引くと3,000万円で、ローン残高と同じなので影響はありません。
一方、親からのお金とローンを合わせた額が家の代金を上回ると、控除のもとになる額は借りた額より小さくなります。たとえば同じ家で、親からの1,000万円に加えて、ローンを3,500万円借りたとします。控除のもとになるのは、4,000万円から1,000万円を引いた3,000万円までです。制度の全体は『住宅ローン控除で柏の住まいはどれだけ戻る?|2026年の制度と使い方』をご覧ください。
来年2月からの申告、何を用意する?
この章の要点
- 2027年2月1日〜3月15日に、お金を受け取った人が贈与税の申告をします
- 上限の範囲内で税金がゼロでも、申告をしないと特例は使えません
- 戸籍の謄本や契約書の写し、1,000万円の枠なら性能の証明書などを添えます
特例を使うには、お金を受け取った翌年の2月1日から3月15日までに、贈与税の申告書を出します。2026年に受け取ったなら、2027年2月1日(月)から3月15日(月)までです。
「上限の範囲内なら、何もしなくていいのでは」と思う方もいらっしゃるかもしれません。国税庁のQ&Aでは、非課税となる金額以下でも、特例を使う旨を書いた申告書を出す必要があると案内されています。申告するのは、お金を受け取った本人です。夫婦がそれぞれ親から受け取ったなら、それぞれが申告します。
主な添付書類は、次のとおりです。
| 書類 | 何を示すためのものか | メモ |
|---|---|---|
| 戸籍の謄本 | 親や祖父母と、受け取る人の関係 | 本籍地以外の市区町村の窓口でも取れる |
| 売買契約書・工事請負契約書の写し | いつ、誰から、いくらで家を手に入れたか | 手元の契約書をコピーする |
| 住宅性能証明書など | 1,000万円の枠に入る家であること | 売主や建築会社に早めに依頼する |
| 耐震基準適合証明書など | 1981年以前の中古が耐震の基準を満たすこと | 中古で要る場合だけ |
つまり、書類の多くは、家を買う手続きの中で手に入るものです。性能や耐震の証明書だけは、頼まないと出てこないことがあるので、早めに動きます。
登記事項証明書(登記簿の内容を写した書類)は、申告書に不動産番号を書けば、添付を省けます。マイナンバーを書いた申告書を出すときは、マイナンバーカードなどの本人確認書類の提示か、写しの添付も要ります。申告書は、国税庁のホームページの「確定申告書等作成コーナー」でも作れます。書類の細かい区分は、国税庁の案内ページにある「チェックシート」で確かめられます。
2月から3月は、年度末の仕事や引っ越しの準備などが重なりやすい時期です。2026年中に住み始めた方は、住宅ローン控除の1年目の確定申告も、ほぼ同じ時期に来ます。このときは、贈与税の申告書の写しなど、受け取った額が分かる書類も添えます。
110万円の枠や、相続のときの扱いはどうなる?
この章の要点
- ふつうの方法(暦年課税)なら、非課税の枠に1年110万円の基礎控除を上乗せできます
- もう一つの方法なら、さらに2,500万円まで税金をかけずに受け取れますが、親が亡くなったときに相続税で精算します
- 非課税の特例で受け取った分は、親が亡くなったときの相続財産に足されません
ここは要点だけお伝えします。贈与税の計算の方法は2つあり、どちらと組み合わせるかで、将来の相続のときの扱いが変わります。
1つ目は、1年ごとに計算するふつうの方法(暦年課税)です。1年に110万円までは税金がかからず、非課税の特例と合わせて使えます。2つ目は、相続時精算課税(親が亡くなったときに、相続税でまとめて精算する方法)です。2,500万円までは贈与のときに税金がかからず、さらに1年110万円の基礎控除もあります。
| 組み合わせ | 贈与のときに税金がかからない額の目安(省エネ等住宅) | 親が亡くなったとき |
|---|---|---|
| 非課税の特例+暦年課税 | 1,110万円 | 非課税の分は足されない。110万円の部分は、亡くなる前の一定期間(最長7年)なら足される |
| 非課税の特例+相続時精算課税 | 3,610万円 | 非課税の分は足されない。精算課税で受けた分は、年110万円の部分を除いて足される |
つまり、目の前の「税金ゼロの額」だけで選ぶと、将来の相続の計算に影響することがあります。
「せっかくなら、まとめて多めに受け取っておこう」と考える場面もあるかもしれません。その場合は、親が亡くなったときの計算まで見通してから決めたいところです。
相続時精算課税は、ふつうは60歳以上の親からの贈与が対象です。ただ、家を買うお金については、2026年12月31日までの贈与なら、親が60歳未満でも選べる特例があります。いったん選ぶと、その親からの贈与は暦年課税に戻せない点にも注意が要ります。
国税庁は、非課税の特例で受け取った分は、親が亡くなったときの相続税の計算に足さなくてよいとしています。きょうだいとのバランスや、親の財産の全体まで考えると、選び方はご家族ごとに変わります。晃南土地では、こうした判断を税理士などの専門家と連携してお手伝いしています。
延長されるの? 12月に決まることと、いま決めておくこと
この章の要点
- 2026年10月時点で、対象は2026年12月31日までの贈与のままです
- 国土交通省は、令和9年度の税制改正要望にこの特例の項目を入れています
- 延長や条件の変更は、例年12月にまとまる税制改正大綱で示される見込みです
2026年10月時点では、延長はまだ決まっていません。対象は、2026年12月31日までに受け取るお金のままです。
国土交通省は、2026年8月末に出した令和9年度の税制改正要望に、この特例の項目を入れました。住宅価格や金利が上がり、家を買う人の最初の負担が増えていることを理由に挙げています。
ただし要望の中身は、「必要な検討を行い、所要の措置を講じる」という書き方です。延長の期間や新しい上限までは示されていません。項目の名前は「住宅取得等資金に係る贈与税の非課税措置等に係る所要の措置」で、財務省のホームページに掲載されています。
延長されるか、条件が変わるかは、例年12月にまとまる与党の税制改正大綱(翌年度の税の見直しの方針)で示されます。そのあと国会で法律が成立して、正式に決まる流れです。
この特例は、これまでも期限が来るたびに見直されてきました。直近の2024年度の税制改正では、期限が3年延びました。あわせて、新築で1,000万円の枠に入る省エネの基準が、ZEH水準に引き上げられています。延長されたとしても、上限や家の条件が今と同じとは限りません。
| いまの状況 | 考え方 |
|---|---|
| 2027年3月15日までに引き渡しを受ける | 延長を待たず、2026年中に受け取る準備を進める |
| 引き渡しが2027年3月16日以降 | 12月の大綱を見てから、受け取る時期を決める |
| まだ物件が決まっていない | 候補の物件と引き渡しの見通しから、年内に受け取るかを考える |
つまり、延長を当てにするより、引き渡しの時期から逆算して動くほうが安心です。
最後に、この週末にできる小さな一歩を3つ挙げます。1つ目は、親と「いくら・誰に・いつ」を話すことです。2つ目は、候補の家の性能の証明書が取れるかを聞くこと。3つ目は、引き渡しの予定日を確かめることです。
引き渡しの時期や証明書のことを、スマホで気軽に聞きたい方もいらっしゃると思います。晃南土地では、売買部に直接つながるLINEを用意しています。仕事の休憩中や夜の空いた時間に、晃南土地のLINEで売買部に相談するからどうぞ。
よくある質問
Q. 親から援助の話が出たばかりです。何から始めればいいですか?
A. まずは、親と「いくら・誰に・いつ」を話すことから始めましょう。そのうえで、候補の家が1,000万円の枠に入るか、引き渡しが2027年3月15日までかを確かめます。物件がまだ決まっていない場合は、引き渡しの時期の見通しが、受け取る年を決める手がかりになります。
Q. 500万円だけもらう予定です。税金がかからないなら、申告はしなくていいですか?
A. いいえ、申告が要ります。非課税の特例は、翌年2月1日から3月15日までに、特例を使う旨を書いた申告書を出して使えるものです。申告をしないと、110万円を超える部分に贈与税がかかることがあります。
Q. パートナーの親から援助を受けても、税金ゼロになりますか?
A. そのままでは、特例の対象になりません。国税庁は、配偶者の父母は直系尊属(自分の父母や祖父母など)に当たらないとしています。養子縁組をしている場合は別です。パートナーの親が援助してくれるなら、パートナー本人が受け取り、家の持分を持つ形が考えられます。
Q. 新築マンションの引き渡しが2027年の秋です。今年もらっても使えますか?
A. 2026年中に受け取るお金では、使えない見込みです。2027年3月15日までに引き渡しを受けられないためです。2027年に受け取るお金で使えるかは、12月にまとまる税制改正大綱の内容で変わります。
Q. 不動産会社に、贈与や税金のことまで相談していいのですか?
A. はい、ご相談ください。晃南土地は、物件選びや引き渡しの日程、証明書の段取りを一緒に整理します。贈与税の具体的な判断は、税理士などの専門家と連携してお手伝いします。
まとめ
親からの頭金は、省エネ性能などが高い家なら1,000万円、それ以外の家なら500万円まで、贈与税がかかりません。ふつうの方法(暦年課税)の110万円の枠と合わせると、1,110万円までが税金ゼロの目安です。ただし対象は2026年12月31日までに受け取るお金で、翌年2月1日〜3月15日の申告が条件です。
年内に押さえたいのは、次の3つです。
- 受け取るのは、援助してくれる親の子ども本人。その人が家の持分を持つ
- 2026年中に受け取るなら、2027年3月15日までに引き渡し(注文住宅は棟上げのあと)を受ける
- 振り込みは銀行の年末年始の休みの前に済ませ、家の性能の証明書は契約の前に確かめる
ご夫婦で休日にゆっくり話したい方は、総合不動産「晃南土地」我孫子店への来店予約をご利用ください。まだ検討を始めたばかりでも、親からの援助と家探しのことを「晃南土地」に問い合わせるから気軽にご連絡いただけます。スマホでやりとりしたい方は、晃南土地のLINEで売買部に相談することもできます。
なお、晃南土地は、2026年12月に柏駅から徒歩6分の柏市中央町に柏支店を開業する予定です。開業までの来店のご相談は、我孫子店で承っています。
企画構成・文/晃南土地 編集部
千葉県我孫子市を拠点に、1991年から地域の不動産に携わる晃南土地株式会社の編集部です。売買・賃貸・賃貸管理・買取り・リノベーションを一社で手がける立場から、柏・我孫子エリアの住まいと不動産の情報を、分かりやすくお届けします。
参考にした公的データ・情報
- No.4508 直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の非課税/国税庁
- No.4508 直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の非課税(Q&A)/国税庁
- 措置法第70条の2(直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の贈与税の非課税)関係/国税庁
- 住宅用家屋の新築等の対価又は増改築等の費用の範囲(質疑応答事例)/国税庁
- No.4411 共働きの夫婦が住宅を買ったとき/国税庁
- No.4402 贈与税がかかる場合/国税庁
- No.4408 贈与税の計算と税率(暦年課税)/国税庁
- No.4103 相続時精算課税の選択/国税庁
- No.4503 住宅取得等資金の贈与を受けた場合の相続時精算課税選択の特例/国税庁
- No.4161 贈与財産の加算と税額控除(暦年課税)/国税庁
- No.1211-1 住宅の新築等をし、令和4年以降に居住の用に供した場合(住宅借入金等特別控除)/国税庁
- 住宅取得等資金に係る贈与税の非課税措置/国土交通省
- 省エネ基準引き上げへ。脱炭素化も。/国土交通省
- 令和9年度税制改正要望(国土交通省)/財務省