【2026年最新】千葉県の家賃は3年で7%上昇。我孫子の賃貸オーナーが「今こそ家賃を見直すべき」理由と正しい値上げの進め方

1. はじめに|「家賃はずっと据え置き」のオーナーに知ってほしい現実
「入居者が長く住んでくれているから、家賃を上げるのは申し訳ない」「値上げして退去されたら困る」——我孫子エリアの賃貸オーナーから、こうした声をよく聞きます。
その気持ちはよくわかります。長年住んでくれている入居者への感謝、トラブルを避けたい気持ち、退去リスクへの不安——これらが重なって、「現状維持が一番無難」という判断に至るのは自然なことです。
しかし、その判断が長期的な収益に大きな損失をもたらしている可能性があることを、ぜひ知っておいてください。
千葉県の賃貸家賃は、直近3年間で約7%上昇しています。物価高・建築コストの上昇・賃金上昇を背景に、首都圏郊外の家賃水準は確実に上がっています。周辺相場が上昇しているにもかかわらず、自分の物件の家賃を据え置いたままでいるということは、毎月・毎年、本来得られるはずの収益を逃し続けているということです。
さらに現実的な問題があります。修繕費・管理コスト・固定資産税——これらは物価高を背景に上昇しています。収入(家賃)が変わらないのに支出が増えるという構造は、賃貸経営の収益を静かに蝕んでいます。
この記事では、2026年の市場データを踏まえながら、我孫子エリアの賃貸オーナーが「今」家賃を見直すべき理由と、入居者との関係を壊さずに正しく値上げを進める方法をお伝えします。
2. データで見る|千葉県の家賃はどれだけ上がっているか
感覚ではなく、データをもとに現在の家賃動向を確認します。
千葉県の家賃上昇の実態
アットホームの調査データによれば、千葉県のマンション平均募集家賃は2025年を通じて全面積帯で前年同月比を上回っており、カップル向き・ファミリー向きを中心に上昇トレンドが続いています。直近3年間での上昇率は約7%にのぼります。
| 面積帯 | 上昇の傾向 |
|---|---|
| シングル向き(30㎡以下) | 上昇継続 |
| カップル向き(30〜50㎡) | 最高値更新が続く |
| ファミリー向き(50〜70㎡) | 上昇幅が最大 |
| 大型ファミリー(70㎡超) | やや落ち着きつつも上昇傾向 |
なぜ家賃が上がっているのか
家賃上昇の背景には、複数の要因が重なっています。
まず、分譲マンション価格の高騰です。首都圏の新築マンション価格は近年急騰しており、「買いたくても買えない」という層が賃貸市場に流入しています。需要が増えれば家賃は上がります。
次に、建築コスト・人件費の上昇です。新規供給物件のコストが上がることで、新築物件の募集家賃が上昇し、それが既存物件の相場を引き上げる効果をもたらしています。
そして、賃金上昇による家賃負担能力の向上です。3年連続で3%超の賃上げが続いており、入居者側の支払い能力が上がっています。「少し家賃が上がっても、条件が良い物件に住みたい」という入居者が増えています。
我孫子エリアへの影響
千葉県全体の上昇トレンドは、我孫子エリアにも波及しています。特に我孫子駅・天王台駅の徒歩圏内では、新規募集物件の家賃水準が3〜5年前と比べて明確に上昇しています。
「周辺の新しい物件はいくらで募集されているか」をポータルサイトで確認してみてください。自分の物件の家賃と比べて、想像より差がついていることに気づくオーナーが多いはずです。
3. 「据え置き」が生む損失を正確に計算する
家賃を据え置くことのコストを、具体的な数字で把握しましょう。
モデルケースで試算する
我孫子エリアに1LDK・月額6万円の物件を持つオーナーAさんを例にします。周辺の同条件物件の家賃相場は3年前から約7%上昇し、現在は6万4,200円程度で推移しています。
Aさんの物件は3年前から家賃6万円で据え置いたまま、入居者が住み続けています。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 現在の家賃 | 60,000円/月 |
| 周辺相場(7%上昇後) | 64,200円/月 |
| 月あたりの差額 | 4,200円 |
| 年間の機会損失 | 50,400円 |
| 3年間の累計機会損失 | 151,200円 |
3年間で15万円以上の収益を、「据え置き」という判断だけで失っていることになります。物件が複数あれば、この損失は倍増します。
修繕費・コスト上昇との二重苦
家賃が据え置かれている間に、支出側は確実に増えています。
| コスト項目 | 上昇の背景 |
|---|---|
| 修繕費・工事費 | 建築資材費・人件費の上昇 |
| 管理委託費 | 物価高による管理コストの上昇 |
| 固定資産税 | 地価上昇による評価額の増加 |
| 火災保険料 | 保険料の全体的な上昇傾向 |
収入は変わらず、支出が増える——この状態を放置すると、賃貸経営の収益性は年々低下します。家賃の見直しは、「攻め」ではなく「収益を守るための当然の対応」として捉えることが重要です。
4. 法律の基本を知る|家賃値上げは「権利」である
家賃の値上げは、感情的なハードルを感じるオーナーが多いテーマです。しかし法律的には、一定の条件を満たせばオーナーは家賃の増額を請求できる権利を持っています。
借地借家法が定める増額請求の条件
借地借家法第32条では、以下の条件に該当する場合に賃料の増額請求ができると定められています。
| 条件 | 内容 |
|---|---|
| 土地・建物の税負担の増加 | 固定資産税・都市計画税の増加 |
| 土地・建物の価格の上昇 | 地価・建物評価額の上昇 |
| 近傍類似物件との比較で不相当 | 周辺相場との乖離が生じた場合 |
2026年現在の我孫子エリアは、地価の上昇・周辺家賃相場の上昇という観点から、この条件を満たしやすい状況にあります。
入居者が増額に合意しない場合
値上げを通知しても入居者が合意しない場合、入居者はとりあえず従来の家賃を払い続けることができます。この場合、オーナーは裁判所に賃料増額の調停・訴訟を申し立てることができますが、現実的には時間とコストがかかるため、まずは話し合いでの解決を目指すことが基本です。
値上げは「権利」ですが、行使の仕方が関係性に影響します。法律的な正当性を持ちながら、入居者との関係を維持できる進め方を次章以降で解説します。
5. 値上げに踏み切る前に確認すべき「3つの前提条件」
家賃値上げを進める前に、以下の3つの前提条件を確認してください。これらが整っていないと、値上げの根拠が弱くなり、入居者の合意を得にくくなります。
前提条件① 周辺相場の正確な把握
「なんとなく相場が上がっているから値上げしよう」ではなく、「周辺の同条件物件がいくらで成約しているか」を具体的な数字で把握することが必要です。
確認すべきデータは「募集家賃」ではなく「成約家賃」です。ポータルサイトの掲載価格は希望価格であり、実際の成約価格とは異なります。成約家賃のデータは管理会社や不動産会社に確認することができます。
前提条件② 物件の管理・維持状態の点検
値上げを求める以上、物件の管理状態が相応の水準にある必要があります。設備が老朽化したまま・共用部の清掃が不十分な状態で値上げを求めると、入居者の反発を招きます。
値上げの前に、設備の点検・共用部の清掃強化・気になっている不具合の解消を先に行うことで、「管理が良くなった上で家賃が上がる」という順序になり、入居者の納得感が高まります。
前提条件③ 値上げ幅の設定
一度に大幅な値上げをすることは、入居者の退去リスクを高めます。値上げ幅は月額2,000〜5,000円程度から始めることが現実的です。
相場との乖離が大きい場合でも、一度で全額を埋めようとせず、2〜3年にわたって段階的に引き上げるアプローチの方が、入居者の定着率を維持しながら収益を改善できます。
今の家賃が相場と比べてどれだけ乖離しているか確認したい、値上げを検討しているが適切な幅がわからない——そうしたご相談も、晃南土地では無料でお受けしています。周辺の成約事例をもとに、あなたの物件の適正家賃をご提案します。
6. 値上げを成功させる「伝え方」の技術
家賃値上げの成否は、金額の大小よりも「どう伝えるか」で決まります。同じ値上げ額でも、伝え方によって入居者の反応は大きく変わります。
絶対に避けるべき伝え方
まず、やってはいけない伝え方を明確にしておきます。
突然の口頭での通知は最悪のアプローチです。「来月から家賃を上げます」と突然言われた入居者は、驚きと不満から感情的になりやすく、即座に退去を検討し始めることがあります。
理由を説明せずに金額だけを伝えることも避けてください。「物価が上がったから」という一言だけでは、入居者は「自分たちの生活費も上がっているのに」という反発を感じます。
納得感を生む伝え方の3つのポイント
値上げを入居者に納得してもらうための伝え方には、3つのポイントがあります。
まず、十分な余裕を持って事前に伝えることです。値上げの通知は契約更新日の6ヶ月前を目安に行うことをおすすめします。法律上は3ヶ月前でも問題ありませんが、早めに伝えることで入居者が検討・準備できる時間を確保でき、交渉がスムーズになります。
次に、値上げの理由を具体的・客観的に説明することです。「周辺の同条件物件の家賃相場が上昇していること」「固定資産税・修繕費などのコストが増加していること」を、感情ではなく事実として伝えます。「あなたに長く住み続けていただくために物件の維持・改善を続けてきた結果、コストが上昇しています」という文脈で伝えると、入居者への感謝と値上げの理由が自然につながります。
そして、値上げと同時に何らかの改善・付加価値を提供することです。インターネット無料の導入・共用部の清掃強化・設備の更新——これらを「家賃改定に合わせて実施します」と伝えることで、「値上げだけではなく、住環境も良くなる」という印象を与えられます。
通知書の文面のポイント
値上げの通知は必ず書面で行います。口頭だけでは後から「そんな話は聞いていない」というトラブルになるリスクがあります。通知書に盛り込むべき内容は以下の通りです。
| 盛り込む内容 | 記載のポイント |
|---|---|
| 値上げの理由 | 相場の上昇・コスト増加を客観的に説明 |
| 新しい家賃の金額 | 現在の家賃と新家賃を明記 |
| 効力発生日 | 更新日・または合意した日付を明記 |
| 入居者への感謝 | 長期入居への感謝を一言添える |
| 連絡先 | 疑問・相談がある場合の窓口を明記 |
7. 交渉が始まったときの「着地点」の作り方
値上げの通知をしても、入居者から「値上げ幅を下げてほしい」「しばらく据え置いてほしい」という交渉が来ることがあります。この交渉をどう処理するかが、退去リスクを抑えながら収益を改善する上での腕の見せどころです。
交渉に備えた「値上げ幅の設計」
値上げを通知する際は、最終的に着地させたい家賃より若干高めの金額を提示することが現実的です。入居者が値引き交渉をしてきた場合に、当初の希望通りの金額に落ち着けるための余裕を持たせるためです。
例えば、最終的に5,000円の値上げを実現したい場合、最初は7,000円の値上げを提示し、交渉の末に5,000円で合意するという流れです。最初から5,000円を提示すると、交渉でさらに下がるリスクがあります。
交渉の「落としどころ」を持つ
入居者との交渉では、いくつかの「着地点」を事前に用意しておくことが重要です。
値上げ幅を段階的にする提案が有効です。「今回の更新で3,000円上げ、次の更新でさらに2,000円上げる」という形で段階的な値上げに合意してもらうことで、入居者の心理的な負担を軽減しながら最終的な目標家賃に近づけます。
値上げ時期を少し先延ばしにする提案も使えます。「更新日からではなく、3ヶ月後から新家賃を適用する」という条件を提示することで、入居者が準備する時間を確保しつつ、値上げ自体には合意してもらいやすくなります。
フリーレントや設備更新とのセットも有効です。「家賃を5,000円上げる代わりに、更新月のクリーニングを無料にする」「エアコンを新しくする」といった提案は、入居者にとって値上げの痛みを和らげる効果があります。
管理会社に交渉を任せるメリット
オーナーが直接入居者と交渉すると、感情的になりやすく、関係性がこじれるリスクがあります。管理会社が間に入ることで、客観的な立場から「相場データ」を示しながら交渉を進められます。
「管理会社から連絡が来た」という形の方が、入居者も「正式な手続き」として受け取りやすく、交渉がスムーズに進むケースが多いです。管理会社に値上げ交渉の代行実績があるかどうかは、管理会社を選ぶ・見直す際の重要な確認ポイントです。
8. 長期入居者への値上げ|感謝を形にしながら進める方法
5年・10年と住み続けてくれている入居者への値上げは、特に慎重に進める必要があります。長期入居者はオーナーにとって最も大切な存在であり、その関係性を壊さずに値上げを実現するための工夫が求められます。
長期入居者への「感謝の可視化」が鍵
長期入居者への値上げを伝える際は、「長年住み続けてくれていることへの感謝」を言葉と形の両方で示すことが重要です。
例えば、「5年間住み続けてくださっていることに心から感謝しています。周辺の家賃相場が上昇している中、できる限り現状を維持してきましたが、維持管理コストの上昇により、今回の更新から家賃を見直させていただくことになりました」という伝え方は、感謝と事情説明が自然につながります。
長期入居者には「段階的値上げ」が基本
長年据え置いてきた家賃を一度に大幅に上げることは、長期入居者の退去リスクを高めます。5年以上据え置いていた場合でも、一度の値上げ幅は月5,000円以内に抑え、複数回の更新にわたって段階的に引き上げる計画を立ててください。
「今回の更新で3,000円、次回の更新でさらに2,000円」という計画を最初から伝えることで、入居者が将来の家賃水準を把握した上で住み続けるかどうかを判断できます。
9. 値上げ後に「退去が増えない」ための環境整備
値上げを実施した後、入居者が「新しい家賃に見合う価値がある」と感じ続けられる環境を維持することが重要です。値上げと同時に管理・対応品質を上げることで、退去率を抑えながら収益を改善できます。
値上げ後にやるべき「価値の見える化」
値上げ後は、入居者が「この家賃を払う価値がある」と感じられるよう、物件の価値を日常的に「見える化」することが重要です。
共用部の清掃頻度を上げる・設備の不具合への対応をより迅速にする・定期的な巡回で物件の状態を維持する——これらを値上げのタイミングに合わせて実施することで、「家賃が上がった代わりに管理が良くなった」という印象を入居者に持ってもらえます。
値上げ後の入居者コミュニケーションの強化
値上げ後は、入居者との接点を意識的に増やすことをおすすめします。更新後の最初の数ヶ月は、管理会社から「新しい家賃でのお住まいはいかがですか、何かお困りのことはありませんか」という確認を入れるだけで、入居者の不満が蓄積される前に問題を把握できます。
10. まとめ|「家賃を守る」のではなく「収益を守る」という発想の転換
この記事では、千葉県の家賃上昇のデータ・据え置きによる損失の試算・法律の基本・値上げ前の前提確認・伝え方の技術・交渉の着地点・長期入居者への配慮・値上げ後の環境整備まで、家賃値上げに必要な知識を網羅してきました。
最後に、この記事を通じて最も伝えたいことをお伝えします。
「家賃を据え置くことが入居者への思いやり」という考え方は、長期的には間違いです。家賃が適正水準に保たれることで、オーナーは物件の維持・改善に投資できます。物件の質が維持されることで、入居者は快適な住環境を享受できます。オーナーと入居者の双方にとって、適正な家賃水準は「良い関係を長く続けるための基盤」です。
千葉県の家賃が3年で7%上昇している今は、据え置いてきた家賃を見直す絶好のタイミングです。「値上げ」という言葉のイメージではなく、「収益を守るための当然の見直し」として、前向きに取り組んでいただければと思います。
「今の家賃が相場と比べてどれだけ乖離しているか確認したい」「値上げを検討しているが入居者への伝え方が不安」——そうしたご相談も、晃南土地では無料でお受けしています。1991年創業・我孫子地域密着のスタッフが、周辺の成約事例と入居者との関係を踏まえた上で、最適な値上げプランをご提案します。
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