定期借家で家を貸すという選択|転勤中の自宅を期間限定で
千葉県我孫子市や柏市に自宅を持っていて、転勤や住み替えをきっかけに「しばらくの間だけ貸せないか」と考えているオーナーの方へ。
「貸したら最後、戻りたいときに出ていってもらえないのでは。期間を区切って貸す方法はないのだろうか」
そんな不安に応える契約の形が「定期借家契約」です。結論から言うと、定期借家契約は、あらかじめ決めた期間が終わると更新されずに契約が終わる賃貸借で、「いつまで貸すか」を貸主がコントロールしやすくなります。その一方で、法律で決められた手順を一つでも欠くと、更新のない契約として扱われなくなるおそれがあり、家賃や募集の面で普通の賃貸とは違う特徴もあります。
この記事では、期間を区切って家を貸したいオーナーの方に向けて、定期借家契約のしくみ、普通借家契約との違い、契約を有効にするための手続き、終了の通知や中途解約のルール、再契約の考え方、メリットとデメリット、そして今の契約から切り替えるときの注意点までを整理します。契約の形の選び方から入居後の管理まで相談できる先を探している方は、「晃南土地」の賃貸管理サービスもあわせてご覧ください。
定期借家契約とは?決めた期間で終わる賃貸借
定期借家契約は、借地借家法第38条に定められた「定期建物賃貸借」のことです。契約で定めた期間が満了すると、更新されることなく契約が終わります。国土交通省は、この制度について、契約期間や収益の見通しが明確になり、賃貸住宅経営の見通しの立てにくさを減らすことに役立つものと説明しています。
定期借家の制度は、平成12年(2000年)3月1日から始まりました。それまでの建物の賃貸借は、期間が満了しても、貸主に正当な事由がなければ更新を拒めない「普通借家契約」が中心でした。定期借家契約は、そこに「期間が来たら終わる」という選択肢を加えたものです。
「期間限定で貸したい」オーナーのための契約の形
定期借家契約を使うと、たとえば「転勤の3年間だけ貸したい」「5年後に建て替える予定なので、それまで貸したい」といった、期間を区切った貸し方がしやすくなります。貸す側にとっては、家を取り戻す時期の見通しを立てやすいことが、何よりの特徴です。
ただし、定期借家契約は「貸主に有利なだけの契約」ではありません。借りる側にとっては住み続けられる期間が限られるため、その分、家賃や募集のしやすさに影響が出ることもあります。特徴を理解したうえで、自分の貸し方に合うかどうかを判断することが大切です。
普通借家契約と定期借家契約の違い
まずは、一般の賃貸住宅で使われている普通借家契約と、定期借家契約の違いを比べてみましょう。
| 項目 | 普通借家契約 | 定期借家契約 |
|---|---|---|
| 契約の終わり方 | 期間満了後も原則として更新される | 期間満了で終わり、更新はない |
| 貸主からの更新拒絶 | 正当事由が必要 | 正当事由は不要(期間満了で終了) |
| 契約の方法 | 口頭でも成立する | 書面(または電磁的記録)による契約が必要 |
| 事前の説明 | 特別な定めはない | 契約書とは別の書面を交付して説明が必要 |
| 1年未満の期間 | 期間の定めがない契約とみなされる | 1年未満の期間も定められる |
| 終了の通知 | 更新拒絶には期間満了の1年前から6か月前までの通知が必要 | 期間1年以上なら、満了の1年前から6か月前までの通知が必要 |
| 家賃の増減 | 特約があっても増減の請求ができる場合がある | 家賃改定の特約を定めれば、その特約が優先される |
| 再び貸すとき | 更新 | 双方の合意で再契約 |
大きな違いは、普通借家契約では貸主の側から契約を終わらせるのが難しいのに対して、定期借家契約では期間満了によって契約が終わる点です。普通借家契約で貸主が更新を拒むには、建物を使う必要性やそれまでの経緯、立退料の申し出などを踏まえた「正当事由」が求められ、話し合いが長引くこともあります。
定期借家契約を有効にするための手続き
定期借家契約は、法律で決められた手続きをすべて踏んで、はじめて「更新のない契約」として認められます。手続きに不備があると、更新のない旨の定めが無効になり、普通借家契約と同じように扱われるおそれがあります。
書面または電磁的記録で契約する
定期借家契約は、公正証書などの書面で契約することが条件です。借地借家法では、公正証書に限らず書面であればよいとされており、契約の内容を記録した電磁的記録によって契約した場合も、書面による契約とみなされます。契約書には、期間を定めること、そして契約の更新がないことを明記します。
契約書とは別の書面で、事前に説明する
もう一つの重要な手続きが、契約を結ぶ前の説明です。貸主は、あらかじめ借主に対して、この賃貸借には更新がなく、期間の満了によって終わることを記載した書面を交付して説明しなければなりません。国土交通省のQ&Aでは、この説明は契約書とは別に、契約の締結前に事前説明文書を交付して行う必要があるとされています。
借主の承諾があれば、書面の交付に代えて電磁的方法で提供することもできます。この説明をしなかった場合、更新がないとする定めは無効になると法律に定められています。「契約書に書いてあるから大丈夫」ではなく、契約前に別の書面で説明したことを、記録として残しておくことが大切です。
管理会社や仲介する不動産会社が、貸主に代わって契約の手続きを進める場合もあります。その場合も、更新がないことを記載した説明の書面が契約書とは別に用意され、契約の前に借主に交付されているかを、オーナー自身も確認しておくと安心です。説明の書面の控えや、借主が受け取ったことが分かる記録は、契約書と一緒に保管しておきましょう。
期間満了の前に必要な「終了の通知」
定期借家契約は期間満了で終わりますが、期間が1年以上の契約では、もう一つ手続きが必要です。
満了の1年前から6か月前までに通知する
期間が1年以上の定期借家契約では、貸主は、期間満了の1年前から6か月前までの間に、期間満了によって契約が終わることを借主に通知しなければなりません。この通知をしないと、期間満了による終了を借主に主張できません。
たとえば、2027年3月31日に満了する契約であれば、2026年3月31日から2026年9月30日ごろまでが通知の期間の目安になります。日付の数え方に不安がある場合は、余裕を持って早めに通知しておくと安心です。
通知が遅れてしまった場合
通知の期間を過ぎてから通知した場合でも、その通知の日から6か月が経てば、契約の終了を主張できるとされています。つまり、通知が遅れると、その分だけ家を取り戻せる時期が後ろにずれることになります。戻る予定に合わせて貸している場合は、通知の時期を管理会社と共有し、忘れないようにしておきましょう。
なお、期間が1年未満の定期借家契約では、この終了の通知は不要とされています。
通知は記録に残る方法で
終了の通知は、後から「受け取っていない」と言われないよう、書面など記録に残る方法で行うのが安心です。通知の文面には、契約の期間と、期間満了によって契約が終わることを分かりやすく書いておきます。あわせて、退去の日程や鍵の返却、退去時の立ち会いの段取りも早めに伝えておくと、入居者も引っ越しの準備を進めやすくなります。
入居者からの中途解約と、貸主からの中途解約
定期借家契約では、期間の途中で契約を終わらせる場合のルールも押さえておきたいところです。
入居者からの中途解約が認められる場合
居住用で床面積が200平方メートル未満の建物の定期借家契約では、転勤、療養、親族の介護その他のやむを得ない事情によって、借主が建物を生活の本拠として使うことが難しくなったとき、借主は解約の申し入れができます。この場合、申し入れの日から1か月が経つと契約は終わります。この決まりに反する特約で借主に不利なものは無効とされています。
オーナーにとっては、期間中の家賃収入を見込んでいても、入居者の事情によって途中で退去となる可能性があるということです。収支を考えるときは、こうした可能性も頭に置いておくとよいでしょう。
貸主からの中途解約は難しい
一方、貸主の都合で期間の途中に契約を終わらせることは、借主の合意がない限り難しいと考えておきましょう。「予定より早く戻ることになったから、出ていってほしい」という場合も、入居者と話し合って合意を得る必要があります。戻る時期が読みにくい場合は、契約期間の設定そのものを慎重に考えることが大切です。
家賃の改定特約という特徴
普通借家契約では、契約で家賃を据え置くと決めていても、経済事情の変化などによって家賃が不相当になった場合、借地借家法第32条にもとづいて家賃の増減を請求できる場合があります。
これに対して、定期借家契約では、家賃の改定について特約を定めた場合、この第32条の規定は適用されません。たとえば「契約期間中は家賃を改定しない」「◯年ごとに一定の方法で改定する」といった特約を定めておけば、その内容に沿って家賃が扱われます。
期間中の家賃収入の見通しを立てやすくなる一方で、特約の内容によっては、物価や相場が上がっても家賃を上げられないこともあります。特約の書き方は、契約期間の長さや将来の見通しに合わせて考える必要があります。契約書の具体的な条項は、提携の専門家と連携してサポートいたします。
オーナーにとってのメリット
定期借家契約で貸すことには、オーナーにとって次のようなメリットがあります。
- 家を取り戻す時期の見通しが立てやすい:期間満了で契約が終わるため、転勤からの帰任や建て替えなどの予定に合わせやすくなります
- 立退料などの交渉を避けやすい:正当事由による更新拒絶の交渉が不要なため、立退料をめぐる話し合いが起きにくくなります
- 入居者との関係を見直す機会になる:期間満了の時点で、再契約するかどうかを判断できます。ルールを守ってもらえなかった場合に、契約を続けない選択ができます
- 家賃の改定を特約で決められる:家賃改定の特約を定めることで、期間中の家賃の扱いを明確にできます
特に、「いずれ自分が住む」「いずれ売る」と決まっている家を貸す場合、期間を区切れることは大きな安心材料になります。家族の予定と家の使い方を合わせて考えられるため、「貸したら戻れなくなるかもしれない」という迷いを減らし、空き家のままにせず活用する一歩を踏み出しやすくなります。
期間を区切って家を貸したいと考えているものの、自分のケースに定期借家が合うのか判断がつかない方は、期間を決めて貸す方法を「晃南土地」に相談するからお気軽にご連絡ください。管理までお任せいただく場合の内容は、「晃南土地」の賃貸管理サービスで紹介しています。
オーナーにとってのデメリット・注意点
メリットがある一方で、定期借家契約には注意しておきたい点もあります。
家賃が普通借家より低めになりやすいとされる
借りる側から見ると、定期借家契約は住み続けられる期間が限られ、期間が来れば引っ越しが必要になる契約です。そのため、同じ条件の普通借家の物件と比べて、家賃を低めに設定しないと選ばれにくいとされています。特に期間が短い場合は、家賃を調整することも考えておきたいところです。
募集で選ばれにくい場合がある
子どもの学校や通勤の都合で、長く住める家を探している人は、定期借家の物件を候補から外すこともあります。反対に、期間が決まっていても気にしない人、たとえば転勤で数年だけ住む家を探している人などには、選択肢になり得ます。どんな人に借りてもらうかを想定して、期間や条件を決めることが大切です。
手続きの不備で普通借家として扱われるおそれ
先に触れたとおり、書面による契約、事前の書面交付と説明、終了の通知のどれかが欠けると、期間満了で終わらせることができなくなるおそれがあります。自分で契約を進める場合は、手続きの漏れがないよう特に注意が必要です。
退去時の原状回復は普通借家と同じ考え方
定期借家契約だからといって、退去時の原状回復のルールが特別に変わるわけではありません。入居者の通常の使用による傷みや経年による劣化は、原則として貸主の負担と考えられ、入居者の故意や不注意による傷みは入居者の負担になるという考え方は、普通借家契約と同じです。期間が決まっている分、入居時の室内の状態を写真などで記録しておくと、退去時の確認がスムーズになります。
期間満了のたびに手間がかかる
契約を続けたい場合は、更新ではなく再契約になるため、新しい契約書の作成や、事前説明の書面の交付をあらためて行うことになります。管理会社に任せる場合は、再契約の手続きをどこまで対応してもらえるかも確認しておきましょう。
定期借家契約が向いているケース
定期借家契約は、次のように「家を使う予定」が将来に決まっている場合に向いていると考えられます。
| ケース | 定期借家が向いている理由 |
|---|---|
| 転勤・海外赴任で一定期間家を空ける | 帰任の時期に合わせて家を取り戻しやすい |
| 数年後に建て替え・大規模な改修を予定している | 工事の時期に合わせて契約を終わらせやすい |
| 将来、自分や子どもが住む予定がある | 住み始めたい時期から逆算して期間を設定できる |
| 将来の売却を考えている | 入居者のいない状態で売る時期を調整しやすい |
| 相続した家の方針が決まっていない | 方針を決めるまでの期間だけ貸すことができる |
転勤中の自宅を期間を決めて貸すことは「リロケーション」と呼ばれることがあり、定期借家契約がよく使われます。ただし、転勤から戻る時期がはっきりしない場合は、期間の設定に迷うこともあります。その場合は、定期借家で貸すか、売却も含めて考えるかを比べてみるとよいでしょう。転勤をきっかけに売るか貸すかで迷っている方は、『転勤で柏の家を手放す/貸すで迷ったら|売却と賃貸の判断軸』も参考にしてください。
定期借家が向いていないケース
反対に、長く安定して家賃収入を得たいアパート経営や、特に家を使う予定がなく、入居者に長く住んでもらうほうが望ましい場合は、普通借家契約のほうが合うこともあります。入居者が決まりやすく、長く住んでもらえることで、空室や入れ替わりの費用を抑えやすくなるためです。「定期借家のほうが安心だから」という理由だけで選ぶのではなく、家の将来の使い方に合わせて契約の形を選ぶことが大切です。
なお、法令や契約によって一定の期間の後に建物を取り壊すことが明らかな場合には、取り壊す時に賃貸借が終わる旨を定める「取壊し予定の建物の賃貸借」(借地借家法第39条)という別の制度もあります。建て替えの計画がある場合は、どの形が合うかを比べて選ぶことになります。
再契約の考え方
定期借家契約には更新がありませんが、期間満了の時点で貸主と借主の双方が合意すれば、あらためて契約を結ぶ「再契約」ができます。国土交通省のQ&Aでも、双方で合意すれば再契約をして、引き続き住み続けることができると説明されています。
再契約は「新しい契約」
再契約は更新とは異なり、新しい契約を結ぶことです。そのため、家賃や期間、そのほかの条件を、その時点の状況に合わせて見直すことができます。一方で、契約書の作成や事前の説明の書面の交付など、定期借家契約としての手続きも、あらためて行う必要があります。
「再契約できます」と約束しすぎない
募集のときに「再契約も可能です」と伝えることで、入居希望者の不安を和らげられる場合があります。ただし、再契約するかどうかは、その時点での双方の合意で決まるものです。貸主に戻る予定がある場合に、再契約を約束するような伝え方をすると、後で入居者とのトラブルにつながるおそれがあります。「再契約の可能性があるかどうか」は、事実に沿って伝えることが大切です。
普通借家から定期借家に切り替えるときの注意点
すでに普通借家契約で貸している家を、定期借家契約に切り替えたいと考える方もいらっしゃるかもしれません。切り替えには、いくつか注意点があります。
切り替えには入居者の合意が必要
今の普通借家契約を貸主の一存で定期借家契約に変えることはできません。入居者と合意して今の契約を終わらせ、あらためて定期借家契約を結ぶことになります。入居者にとっては更新のない契約に変わるため、合意を得るには、切り替える理由や条件を丁寧に説明する必要があります。
平成12年3月1日より前の居住用の契約は切り替えられない
特に注意したいのが、定期借家制度が始まった平成12年(2000年)3月1日より前に結ばれた、居住用建物の普通借家契約です。国土交通省のQ&Aでは、こうした居住用建物の契約について、当分の間、当事者が合意しても定期借家契約を結ぶことはできないとされています。合意して契約を終わらせ、定期借家契約を結び直したとしても、従来の正当事由の制限がある借家契約として扱われます。
なお、この制限の対象は居住用の建物の契約です。平成12年3月1日以降に結ばれた普通借家契約から切り替える場合も、入居者の合意を得たうえで、定期借家契約としての手続きを一から踏む必要があります。合意に至った経緯や、切り替えの理由、条件の説明の内容は、書面に残しておくと、後の行き違いを防ぎやすくなります。
入居者が長く住んでいる家の場合は、最初の契約がいつ結ばれたのかを、契約書で確かめておきましょう。切り替えの可否や進め方の具体的な判断は、提携の専門家と連携してサポートいたします。
柏・千葉県我孫子市で定期借家を使うときの視点
柏市や我孫子市は、JR常磐線で都心へ通う人が暮らす住宅地が広がるエリアです。転勤で首都圏に来る人や、家の建て替え中に仮住まいを探す人など、期間が決まっていても住まいを求める人が一定数いると考えられます。定期借家で貸す場合は、こうした「期間が決まっていても困らない人」に届く募集ができるかが、入居者を見つけるうえでのポイントになります。
また、秋は企業の人事異動の話が動く時期でもあります。年明けから春にかけての転勤を見込んで、自宅を貸すかどうかを考え始める方もいらっしゃるはずです。定期借家で貸す場合、戻る予定の時期から逆算して契約期間を決め、終了の通知の時期まで含めてスケジュールを立てておくと、慌てずに準備を進められます。転勤の内示から引っ越しまでの期間が短いこともあるため、貸すかどうか迷っている段階でも、家賃の目安や契約期間の考え方を早めに確認しておくと、決断が必要になったときに判断しやすくなります。
契約の形を決めた後の、募集から入居後の管理までの流れは、『初めて部屋を貸す方へ|転勤・相続で「貸す」と決めた日から入居後の管理まで、流れを丸ごと解説』で詳しく解説しています。すでに普通借家で貸していて、更新のタイミングで条件を見直したい方は、『柏の賃貸、契約更新のタイミングで見直すこと|更新料・条件変更・管理体制』も参考にしてください。
定期借家で貸すまでの流れと準備
最後に、定期借家契約で家を貸すまでの流れを整理しておきます。
1. 家を取り戻したい時期と、貸せる期間を決める
2. 管理会社に相談し、家賃の目安と募集のしやすさを確認する
3. 契約期間と家賃、家賃改定の特約、再契約の可能性などの条件を決める
4. クリーニングや修繕など、貸す前の準備を行う
5. 定期借家であることを明示して入居者を募集する
6. 契約の前に、更新がないことを記載した書面を交付して説明する
7. 書面または電磁的記録で定期借家契約を結ぶ
8. 期間が1年以上の場合は、満了の1年前から6か月前までに終了の通知を行う
契約期間の決め方
契約期間は、家を取り戻したい時期にぴったり合わせるより、少し余裕を持たせて考えるのがおすすめです。たとえば転勤の場合、辞令の時期が前後したり、戻ってから住む前に室内の手入れが必要になったりすることがあります。退去から自分たちが住み始めるまでの間に、クリーニングや修繕の期間を見込んでおくと、予定がずれても対応しやすくなります。
一方で、期間を短くしすぎると、入居希望者にとっては引っ越しの負担に見合わないと感じられ、募集で選ばれにくくなることもあります。取り戻したい時期と、借りる人にとっての住みやすさの両方から、期間を決めていきましょう。
貸す前に、次の点を確認しておくと、手続きの漏れを防ぎやすくなります。
□ 家を取り戻したい時期から逆算した契約期間になっているか
□ 事前説明の書面が、契約書とは別に用意されているか
□ 説明の書面を交付した日と、契約を結んだ日の記録が残っているか
□ 終了の通知を行う時期を、管理会社と共有しているか
□ 家賃改定の特約をどうするか決めているか
□ 住宅ローンを返済中の場合、金融機関に貸すことを相談しているか
□ 火災保険を、貸す家に合った内容に見直しているか
とくに住宅ローンを返済中の自宅を貸す場合は、ローンの契約内容によっては金融機関への相談が必要になることがあります。契約の形とあわせて、お金まわりの確認も早めに進めておきましょう。
よくある質問
定期借家契約の期間は、どのくらいに設定できますか?
定期借家契約では、期間を定めることが条件で、1年未満の期間も定められます。何年にするかは、家を取り戻したい時期や、どんな人に借りてもらいたいかによって考えます。期間が1年以上の場合は、満了の1年前から6か月前までに終了の通知が必要になるため、そのスケジュールもあわせて考えておきましょう。
契約書に「更新しない」と書いておけば、定期借家になりますか?
契約書への記載だけでは足りません。書面による契約に加えて、契約の前に、更新がなく期間満了で終わることを記載した書面を契約書とは別に交付して説明する必要があります。この説明をしなかった場合、更新がないとする定めは無効になると法律に定められています。
期間満了後も同じ入居者に住み続けてもらうことはできますか?
貸主と借主の双方が合意すれば、再契約をして住み続けてもらうことができます。再契約は新しい契約なので、家賃や期間などの条件を見直すこともできます。定期借家契約としての手続きも、あらためて行う必要があります。
定期借家にすると、家賃は下げないといけませんか?
家賃を下げなければならないという決まりはありません。ただし、借りる側から見ると住める期間が限られるため、同じ条件の普通借家の物件より家賃を低めにしないと選ばれにくいとされています。期間の長さや物件の条件によって変わるため、募集を始める前に家賃の目安を確認しておくと安心です。
定期借家で貸している途中で、家を売ることはできますか?
入居者がいる状態で家を売ることは可能です。この場合、買主が新しい貸主として定期借家契約を引き継ぐ形になり、入居者は期間満了まで住み続けることができます。入居者がいない状態で売りたい場合は、期間満了のタイミングに合わせて売却の準備を進めることになります。
まとめ
定期借家契約は、あらかじめ決めた期間が満了すると更新されずに終わる賃貸借で、転勤中の自宅や、建て替え・売却・将来住む予定のある家を、期間を区切って貸したいオーナーにとって有力な選択肢です。家を取り戻す時期の見通しが立てやすく、家賃改定の特約を定められるといったメリットがあります。
一方で、書面による契約、契約書とは別の書面による事前の説明、期間1年以上の場合の終了の通知といった手続きを一つでも欠くと、期間満了で終わらせられなくなるおそれがあります。家賃が普通借家より低めになりやすいとされる点や、入居者からの中途解約があり得る点、平成12年3月1日より前の居住用の契約は切り替えられない点も、あわせて押さえておきましょう。
ここまで読んで、「自分の家を期間を決めて貸す場合、何年にして、どう進めればよいのか相談したい」と感じた方もいらっしゃるかもしれません。ご都合に合わせて、次のいずれかからお進みください。
戻る時期や家の状況だけ伝えて、貸し方から相談したい方は、期間を決めて貸す方法を「晃南土地」に相談するからご連絡ください。
対面でじっくり話したい方は、総合不動産「晃南土地」我孫子店への来店予約をご利用ください。
契約の手続きから入居後の管理まで任せる場合の内容を先に知りたい方は、「晃南土地」の賃貸管理サービスを詳しく見るをご覧ください。
「まだ検討段階」と添えていただければ、営業ではなく状況整理のサポートとして対応いたします。