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私たちの街創りby Abiko A-life

2023年05月23日

今、改めて感じる“懐かしくも新しい”我孫子暮らしの良さ 久藤 あやさん

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PROFILE

久藤 あや(くどう あや)
我孫子市出身の2児の母
二級建築士/カラーコーディネーター二級
パブリックファニチュアメーカーから設計事務所、ハウスメーカーなどを経て、現在はリノ ベーション会社に勤務

 

 


 

デザインとアートを暮らしに取り入れた空間を提案する「ART VILLAGE|アートビレッジ」プロジェクト。その「アート」な部分だけでなく、「ビレッジ」であることの良さがこの「我孫子ビレジ」に住む人の心に響いています。ここで生まれ育った人が、また戻ってきて子育てをしたくなる…そんな懐かしさと新しさが融合した、我孫子という街の良さがギュッと詰まった「我孫子ビレジ」の魅力を語っていただきました。

  


自分が育った街に戻ってきた理由

 

 

 

――― 久藤さんは今、小さいお子さんの子育てで大変な頃だと思いますが、ここでの暮らしはどうですか?

 

 

久藤:まさに「ビレッジ」という感じで、この我孫子ビレジ内にゆるいコミュニティがあって、みんなで子どもたちを見守っている雰囲気がいいなと実感しています。先日まで夫の転勤で地方に住んでいたのですが、そこでは子どもたちに「一人で遊んでおいで」とは言えない環境でした。そこのマンションは転勤族が多くて規模も大きく、誰が住んでいるのかもわからない感じだったんです。ここにきてからは、子どもとは「マンションのエリアからは出ないでね」という約束をしていますが、彼らがビレジ内にある4つの公園を全部使って鬼ごっこをしているのを“なんかいいな”と思いながら見ています。もちろん、入っちゃいけないところに入ればそこにいる大人や上級生にと叱られる。叱られるだけじゃなくて、「鍵が無かったらうちにおいで」とか、気にしてもらえることも…。そういう家族ではない人との関りがあって、人間関係を学んでいくんですよね。

 

――― 確かに、僕自身の地元もそういった地域の人とのつながりがあったなあと思い出しました。コミュニケーションって大事ですよね。

 

 

久藤:コミュニケーション能力や非認知能力って、本来は暮らしの中で自然に育つものなのかなと。それを頑張って意図的に学ばせようとしてしまいがちですが、実は小さい時の体験から自然と生まれるものなのかなと感じるんです。ここにはそれを自分たちで学んでいける環境があると感じます。

 

 

 

 

――― なるほど、今の世の中、貴重な環境ですね。久藤さんと同世代の住人さんは結構いるの?

 

 

久藤:同世代だと、我孫子で育って戻ってくるという人が結構います。自分が通っていた幼稚園に子どもも通わせている人も。どうもここの住人は親子など親族の割合が高いらしいです。それも同じ部屋や棟ではなく、程よい距離間で違う棟にそれぞれ住んでいるんです。私の場合は親だけでなく、祖父母も別の棟に住んでいて、私たちが引っ越してきたばかりの時に「大変でしょ」とお惣菜を持ってきてくれるとか、困った時はいつでも助けるよという距離感で見守っていてくれます。地方にいた時は年に2回くらいしか帰って来られなかったからこそ、今、近くにいられるというのは、心強いし、安心ですね。そういった心地よさがあるからここに戻ってきたのかなと思います。

 

住んでみてわかった!想像以上に便利すぎる生活環境

 

 

 

 

――― とはいえ、ビレッジだけに日々の暮らしでの不自由さとかはないですか?

 

 

久藤:いや、それが想像以上に便利ですよ。引っ越してきて3週間程度経ちますが、ほぼこのエリアから出てないくらい(笑)スーパーのベルクは私が昔住んでいた時は無かったわけですが、ここはスーパーだけでなく、飲食、100円ショップ、24時間ジムや歯科とかまでそろっているので、すごく便利になりました。あと、ちょっとだけ食料品などを買いたい時は新鮮市場、学校用品は6号沿いのヨーカドーとか。もう買い物関係はこの辺で事足りています。あと、郵便局、市役所支所もあるし、移動図書館も来て借りた本は支所で返せる。交番、消防署、宅配便の営業所もあるし。ほんとに便利。自転車すら乗らないで全部歩いて行けます。

 

 

――― まさに住んでいる人しかわからないですね。

 

 

 

久藤:駅前のような目新しさはないけど、このエリア内でほとんど完結できるから、リモートワーカーにはとてもいいと思います。バス停は近くに2個あるし、駅までも徒歩15分なので都内に行くのも便利。

 

 

――― 通勤しているご主人はここでの暮らしについて、どんな風に感じているんでしょうか?

 

 

久藤:夫は柏出身なので、結婚した当初は柏に住みたいと言うので、柏市内に中古ですが一戸建てを購入しました。そこの周りは同じ世代がほとんど住んでいないのと、家の目の前が道路なので、外で子どもが遊ぶのは難しかったです。転勤している間、その家は人に貸していたため、すぐに戻れないということになって…。遠いために他の物件を見て歩くこともできないので、私がよく知っている我孫子がいいのではないかと提案しました。あんなに柏にこだわっていた夫ですが、今回は我孫子に住むことには抵抗がなかったみたいです(笑)

 

 

―――帰省された時とかにお子さんの様子を見ていて、我孫子もいいなと思われたのでしょうか?

 

 

久藤:はい。結婚して子どもが産まれ、やっぱり子どもがのびのびと暮らせるところがいいと思ったのかもしれません。夫にここでの暮らしの感想を聞いてみたら、まずは実家が近いから安心。それから子育て環境がいい。あと、夫としては始発の電車に乗れるのがなによりいいそうです。

同等の物件は都内で見つけるのは難しいのでは?そういう意味で穴場だと思う

 

 

 

 

―――  確かに、千代田線始発で座れるのは楽ですよね。あと、この間取りだと都内なら約7~8千万円。ここはリノベして2千万円程度。周辺環境含めて有意義に過ごしてもらえるなら、ライフワークバランスはとてもいいと思います。

 

 

久藤:皆さんがビレジに住むとなったら気になるところは築年数だと思いますが、リノベーションととても相性がいいですね。コストも抑えられる。自分の好きなようにリノベーションをしても、2千万円程度で収まるのを皆さんに知って欲しいけど、内緒にしておきたいくらいいい場所(笑)古さというハンデはリノベで解決できます。

 

――― そうなんですよ。2戸買っても4千万ですから!そして、南側は手賀沼。北はあけぼの山があるという周辺環境を考えるとコスパ良いですよね。ちなみに我孫子は2022年千葉県発表基準地価の市区町村別変動率が第3位になりました。リモートワークが定着してきて、多少遠くても通勤圏内でかつ購入しやすい価格の、我孫子が注目されているみたいです。

 

 

久藤:子どもたちが楽しいものは昔と全然変わってなくて、ひたすら鬼ごっこ、砂遊び、虫を捕まえる、ボールを蹴るということを1日中やっています。そして、そんな子どもたちのことをうるさいとか言う人もいないです。通りかかるおばあちゃんに顔を覚えられていたり、「元気だね」と声をかけてくれたり…人のつながりが希薄になり、子育てしにくいと言われている今の時代だからこそ、そういった環境が求められているのかなと。

 

――― 小さいころにこういう環境で育つと、大人になってもコミュニティを大事にする大人になりますね。久藤さんのように、ここで育った人にどんどん戻ってきてもらって、お祭りなどの継続していくことに加えて、新たなイベントも作っていけたらいいですね。

 

 

久藤:はい、私もすぐよその子どもに声かけたくなります(笑)人との壁が薄いっていうのかな?そういう中で育ったからこその自分なのかなと思いますね。今、自分が子育てをしていると、いろいろなイベントごとに私たちのためにどれだけの労力を親たちはかけていてくれたのだろう?と思い知りますね。ご飯を一緒に食べたり、相談したり、親たちは今でもずっとこのコミュニティを大切にして暮らしています。当時、子ども目線でも、親以外の大人と会話できたり、親がお友だちと楽しそうにはなしているのを見たりとか…なんだか楽しかったなという記憶があります。現代風な形で人と人のつながりが生まれていけばいいのになあと。共に生活を楽しんでいけるような面白いコミュニティが生まれていけばいいなと思っています。

 

――― そういう感覚って、住んでいるからわかることなので、それを伝えていける大人になりたいですね。

 

 

久藤:そう。我孫子って、住んでみて良さがわかる感じですね。

遊ぶ住まい・楽しみながら住まう住宅

 

 

 

――― 我孫子ビレジは竣工以来40数年経っていますが、時代の変化に合わせて最新の技術で修繕をしながら、安全で快適な居住区として、昨年、第31回BELCA賞ロングライフ部門を受賞しました。現在空室が約5%と非常に低い空き家率なのですが、大規模修繕に加えて、現在の生活スタイルに合わせたリノベーションが行われているということもその理由だと思います。

 

 

久藤:その受賞を誇りに思っている住人も多いみたいです。私も今回、子どもがいる今の状況に合わせてリノベーションできたことがとても良かったと感じています。どうしてもリノベする前を見ると古くてちょっと違うかなと思ってしまうかもしれませんが、きっとリノベした状態を見たら「アリ!」と思うはずです。それぞれの家族に合わせた家づくりができることが、新築分譲マンションにはないリノベの良い点ですよね。

 

――― リモートワークがしやすい間取りにもできましたね。

 

 

久藤:そうなんです。今まではダイニングテーブルで仕事していたのですが、仕事部屋を作りました。リモートワークは人と話す時間が減るので、ここでのコミュニティが救いになるのではないかと。特に地震があった時に感じたのですが、防災対策もちゃんとしているし、情報共有やお互いに水などを提供しあったりして心強かったです。そういうことが当たり前な中で育ってきたから、特別だと思わなかったけど、実は当り前じゃなかった、貴重だなと感じました。

我孫子の良さ=「ビレッジ」の良さかもしれない

 

 

 

――― 以前、弊社のお客様から、「駅に降りたら地元の良さを感じて疲れが抜けるんです。生まれた町と似ていて、なんだかふるさとみたいな雰囲気だからなのかな?」と言われたことがありました。実家は遠いからなかなか帰れないけど、そのホッとする空気感を求めて我孫子に住むのだとか。

 

 

久藤:いい意味で大事なところは変わってない良さですね。この我孫子ビレジに入ってくると落ち着くんです。敷地内の木も育っていて、お花もお手入れされている。各棟の配置もよく考えられていて圧迫感が無いのがいいです。なので、各家から見える風景もそれぞれ違って面白いですよ。それから住人の皆さんは、それぞれ好きな場所で生活を満喫していらっしゃる。お花の写真を撮ったり、水彩画を描いたり、ベンチで座ってのんびりする人、ゴミ拾いしている人もいる。平日の午後とか結構賑わっていますよ。皆さん顔見知りだから敷地内に知らない人があまり中に入ってこない安心感があります。うちの子もストライダーで走り回っていて、私も一緒に走っています(笑)

 

 

――― 我孫子の良さとは、一言で表すのは難しいけれど、人のあたたかさ、住みやすさ、なつかしさなど…とにかく住んでみてそれを感じていただけるように、これからもそんな我孫子の魅力を発信していけたらいいなと思っています!また1年後、2年後にどうなったか久藤さんに聞いてみたいですね。

 

 

聞き手:晃南土地株式会社 中澤 洋一
文:加藤 良子